哨戒艦沈没:米国「同盟国への軍事攻撃と見なす」

韓米、北の仕業と結論

 韓米両国当局が、哨戒艦「天安」沈没の原因は北朝鮮による魚雷攻撃だという結論を下したことが、14日分かった。これにより韓国では、22日ごろ国防部が天安事故の調査結果を発表、その数日後の今月下旬に李明博(イ・ミョンバク)大統領が、国民向け談話の形で立場を表明する計画だ。これに合わせ、25日には米国からはヒラリー・クリントン国務長官が来韓し、韓米協調をアピールするなど、天安事故に対応する韓米の動きが本格化している。また米議会上院は同日、本会議で▲天安の犠牲者および遺族、韓国国民に対する慰労▲韓米同盟の重要性の強調▲国際社会による真相調査への全幅の支援-などを主な内容とする「天安決議案」を満場一致で通過させた。

 韓国政府の当局者は、「韓米間の対応措置をめぐる外交チャンネル経由の話し合いは、天安を攻撃した主体が北朝鮮だという共通の判断の下で行われた」と語った。ワシントンの外交消息通も、「米国は天安事故を単なる事故とは見ておらず、同盟国の軍隊に対する軍事攻撃と見なし、この件にアプローチしている」と語った。15人の専門家を軍民合同調査団に派遣した米国は、調査の進行状況をリアルタイムで把握していたという。

 韓米は、クリントン長官の韓国訪問を通じて堅固な協調を確認し、北朝鮮への対応および制裁案も具体化する計画だ。クリントン長官は、24日から25日まで中国・北京で行われる米中経済戦略対話に出席した後、25日に韓国を訪れ李大統領と会談、また柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官と共同記者会見も行う計画だ。韓国政府の高官は、「北朝鮮に対する制裁と対応措置は、韓米間で協議し実行するが、発表の主体は韓国政府になるだろう」と語った。

 米国は今月11日、カート・キャンベル国務次官補を中国に送っており、「天安事故の調査結果発表と対応措置より前に、北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議を再開するのは難しい」という意向を中国側に伝えたものと思われる。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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