ここから本文エリア 古代ロマン 驚きキラリ2010年05月15日
◇四神降臨 キトラ壁画公開 ◎きょうから特別公開 想像の朱雀 すごい発想力■泥の青竜 歴史を感じる キトラ古墳(特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)壁画の特別公開を前に、奈良県明日香村の奈良文化財研究所飛鳥資料館で14日にあった「子どもデー」と村民向けの見学会などには、県内外の幼稚園児や小中学生ら約1500人をはじめ、計約3千人が訪れた。初めての「四神そろい踏み」に向けた準備は完了。15日からはいよいよ特別公開が始まる。 この日の「子どもデー」は午前9時から始まり、子どもたちはそれぞれ、お気に入りの壁画の前で目を輝かせて見入っていた。 初公開の「朱雀」に注目したのは、同県橿原市の聖心学園中1年、市川菜々海(ななみ)さん(12)。「実際にいない赤い鳥を描いていて、昔の人は発想力がすごい」。同校3年の松井謙幸さん(14)は「羽根がすごくきれいに描かれていた」と驚いた様子だった。奈良市の奈良女子大付属中2年、仲嶋駿さん(13)は朱雀の“動き”に興味を持った。「飛んでいる感じではなくて、走り回っているみたい」 一方、大部分が泥に覆われている「青竜」に注目したのは、大阪府寝屋川市立北小6年の白井佑樹さん(11)。「ほとんど見えなかったけど、逆にすごい歴史があったんだなと感じた」と話した。 新たな期待を膨らませたのは、橿原市立畝傍東小6年の村岡皓さん(12)。「四神だけじゃなくて、将来は天文図もこんな風に見られればいいな」 この日は村民向けの見学会も併せて開かれた。壁画のはぎ取り当時、村の担当部長だった小倉茂次さん(62)は「どう保存されていたか心配になって来ました。朱雀はイメージより赤色が薄れているけど、よく残っている」と安心した様子。同村奥山の上田吟子さん(76)は「これまで何度も壁画を見に来たが、四体がそろうのを待ちに待っていた」と感慨深そうだった。 また、同日午後3時からは文化庁や奈良文化財研究所などの関係者らによる内覧会があり、約200人が参加。主催者の田辺征夫・奈文研所長は「同時に四神を見られるのはめったにない機会。ゆっくり楽しんでください」とあいさつした。 _____________________ ★☆…壁画とともにイベント多彩…☆★ 毎週土曜日は開館時間が午後9時まで延長される。15、16日の週末、飛鳥資料館や周辺では様々なイベントが目白押しで、壁画とともに楽しめる。 ■飛鳥資料館 【飛鳥光の回廊】 【あなたも飛鳥人に変身!】 【体験!飛鳥の味ともちつき大会】 【壁画を描こう!体験】 ■国営飛鳥歴史公園石舞台地区 ◎日韓の芸能競演 奈良県明日香村の国営飛鳥歴史公園石舞台地区で15、16両日、日本と韓国の伝統芸能や舞台芸術が競演する「日韓芸能祭」が開かれる。「共生と融和の祝祭」をテーマに、日本側は雅楽や和太鼓、同村のアマチュア劇団「時空」の創作演劇など、韓国側は四つの打楽器を打ち鳴らすサムルノリや韓国舞踊などを披露する。15日は午前11時〜午後1時半、16日は午前10時〜午後0時半。夜は石舞台古墳のライトアップもある。 ■明日香村全域 【明日香まるごとスタンプラリー】 _____________________ ●周遊バス「赤かめ」お勧め 飛鳥資料館周辺には駐車場が少なく、同資料館は公共交通機関の利用を呼びかけている。 最寄り駅は、近鉄橿原神宮前駅。同資料館への直通バス(片道大人270円)やタクシーがある。村内での移動は、明日香周遊バス「赤かめ」がお勧め。キトラ展の入館券付き1日フリー乗車券(大人1千円)は、橿原神宮前駅東口などで発売する。問い合わせは奈良交通テレフォンセンター(0742・20・3100)へ。 レンタサイクル(大人1日平日900円、土・日・祝日1千円)も、橿原神宮前、飛鳥両駅など主要駅、観光スポットにある。問い合わせは明日香村観光開発公社(0744・54・4577)へ。
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