穏やかで端正な顔立ちは変わらないが、最近男らしさがグッと増した慶太。連ドラ初主演にして初時代劇だが、カツラや着物が驚くほど似合う。
「最初は違和感があったけど、慣れてきて。プレッシャーもありましたが、音楽にはない空気感でとても楽しめました」
ドラマは、江戸城にほど近い鎌倉河岸(現在の東京・大手町付近)が舞台。同じ長屋で育った3人の若者(慶太、中尾明慶、小柳友)と、彼らのアイドル・しほ(柳生みゆ)が繰り広げる青春群像劇で、慶太は呉服屋の手代・政次役。寡黙で頭が良く、度胸もいい。柔らかい口調でリーダーの素養もあり、本人と似てる部分が多い。
「政次のように僕も頑固な男なので。物事に真面目に取り組んだりするところは似てますね。みんなには『そのまんまだね』と言われます」
−−劇中で、しほを巡る恋模様も描かれていますが、理想の女性像は?
「僕は昔から言葉遣いをチェックしますね。心が言葉に表れるというか、表情もですけど、心の鏡になるものを見ちゃいますね」
−−では結婚願望は?
「昔はあったんですけどね…。16歳のころは20歳になったら結婚しようと思っていて。子供も欲しかった。でも、今はまったくですね。やりたいことがまだあるので。憧れますけど…」
演じる中で歩き方、走り方に苦労した。意識しないとすぐに現代の所作に戻ってしまうからだ。
「僕はリズムを取って歩くので大変でした。でも、僕らが時代劇を演じて成長していく部分と、ドラマの中で政次らが成長している部分が重なり合っていて、楽しみながら見られると思います」
悩み、苦しみ…。試行錯誤しながら取り組んだ撮影は一見、順風満帆に見えるw−inds・の軌跡とリンクする。だからこそ“まっつぐ(真っすぐ)”になれるものは「音楽」だと言い切る。
15歳でデビューして9年。w−inds.として2002年からアジア6カ国・地域で20公演行い、06年には中華圏で最も影響力のある日本人アーティストに選出。08年には福田康夫元首相(73)の晩さん会で、中国の胡錦涛国家主席(67)の前で歌声を披露した実績を持つなど、名実ともにアジアの日本人歌手NO・1の称号を手にした。
今月29、30日に東京・代々木第一体育館で、アジアのトップスターが集結するMTVの音楽の祭典に出演。6月12日には、上海万博のメーンステージでライブを行うことも決まった。
「ダンスミュージックは、どの国へ行っても流行っている。だからこそ、日本のダンスミュージックは僕らが先駆けてやってるんだというところを見せたい」
演技での経験を糧に、アジアから世界へと大きく羽ばたいていく。