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教訓 後世に伝え生かす甲賀市信楽町で1991年、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が衝突し、42人が犠牲となった事故から19年を迎えた14日、事故現場で営まれた追悼法要では、遺族らが年月が過ぎても癒えぬ悲しみを思い起こし、教訓を後世に伝え生かしていくことを誓い合った。 兵庫県宝塚市の吉崎俊三さん(76)は、貴生川駅からSKRの列車で訪れた。かばんに付いているのは、事故で亡くなった妻の佐代子さんが笑顔を見せる写真の入ったキーホルダー。「写真はいつまでも若く、いま隣にいてくれたらと思うとあきらめがつかないが、家内の分まで長生きして頑張る」とさびしそうに笑った。 そんな吉崎さんも、遺族を代表してあいさつに立った時には、語気を強めた。昨年秋に発覚したJR福知山線脱線事故の最終報告書を巡る国土交通省航空・鉄道事故調査委員会からJR西日本への漏えい問題。初めて参列した同社の佐々木隆之社長に向かい、「19年前と変わっていない。裏切られた思い」と悔しさをにじませた。 法要後、佐々木社長は「調べる側と調べられる側の関係で、一線を引いた形の認識ができていなかった」と話し、安全最優先の経営を誓った。SKRの今井恵之助社長は「二度と事故を起こさない取り組みこそが、亡くなった方に報いる唯一の道」と決意を示した。 一緒に乗っていた夫の一男さん(当時65歳)を亡くした京都市の伊原いとさん(82)は「お父さんだけ死なせてごめんね、という思いがここにある。自分が来られる間は来たい」と目を伏せた。 <他の事故被害者参列> 事故の風化を食い止めようと、他の大規模事故の被害者も参列した。 福知山線脱線事故で次男が重傷を負った西尾裕美さん(52)(兵庫県伊丹市)は「加害者が事故と向き合ってこそ、亡くなった人の命が生かされる」と涙をぬぐった。 名古屋空港での中華航空機墜落事故で両親と夫が犠牲になった永井祥子さん(47)(長野県飯田市)は「被害者支援など、連携してできる取り組みがまだまだたくさんある」。明石歩道橋事故で次男を失った下村誠治さん(51)(神戸市)は「これからも思いを共有していきたい」と語った。 <補償金負担割合いまだ係争中> 遺族や負傷者への補償金の負担割合を巡り、JR西日本がSKRと県、甲賀市に約25億3000万円の支払いを求めた裁判は、2008年6月の大阪地裁への提訴から2年近くを経て、なお係争中だ。 関係者によると、JR西が「SKRが9割」と主張する責任割合のほか、人件費などの算定期間などについて争い、双方の主張を文書でやりとりしてきた。今夏に証人尋問が行われ、秋頃にも結審するとの観測も出ている。 (2010年5月15日 読売新聞)
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