掛布氏の豪邸=大阪府豊中市
プロ野球阪神タイガースの元選手で野球解説者掛布雅之氏(55)が経営する会社に借金を肩代わりさせられたとして、大阪市のコンサルタント会社が掛布氏側に約1億5千万円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は14日、全額支払いを命じた一審大阪地裁判決を支持、掛布氏側の控訴を棄却した。大阪府豊中市の豪邸が競売にかけられるなど、懐は火の車。どうするミスタータイガース!?
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一審での全面敗訴を受け、掛布氏は控訴審に証人として出廷。訴えられた会社は、原告のコンサル会社社長との共同経営であり、借金の肩代わりには当たらないとの主張を繰り返したが、一発逆転ホームランとはならなかった。法廷では、経営した飲食店の失敗、豊中市に4億円をかけ地上4階地下1階建ての“掛布御殿”を新築した際に、1億円が不足し年利36%の高利貸などから借金を重ねたことなど、“借金地獄”の実態まで法廷で明かされてしまった。
掛布氏をめぐっては、今年3月31日、豊中市の自宅が3度目の差し押さえの末、競売開始の決定が下った。4月に入り、元巨人監督・長嶋茂雄氏や阪神・金本知憲選手らのグッズを展示していることで知られる福井県福井市のスポーツミュージアムに、愛車だった高級外車ジャガーやホームラン王の盾、ゴールデングラブ賞の記念品や結婚式の写真など数多くの思い出の品々を売却し、現金化していたことが写真週刊誌で報じられるなど、金欠ぶりが次々と明るみに出ている。
1億5千万円もの支払い命令は、猛虎戦士の両肩に重く重くのしかかることになりそうだ。