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女子高生知らないうちに母の元夫と結婚

 離婚した元妻の連れ子だった女子高生(16)との婚姻届などを偽造し、勝手に「結婚」したとして、兵庫県警は14日までに有印私文書偽造の疑いで同県明石市、元税理士の男(57)を逮捕した。ニセ婚姻届は明石市役所に受理されてしまい、女子高生は、市役所から郵送で通知されるまで男と「婚姻」していることを知らなかったという。男は「好きだったから」と供述。今後、家庭裁判所が婚姻無効と認めるまで、実母の元夫との“夫婦関係”が書類上は続くことになる。

 逮捕容疑は4月、男が高校2年女子生徒との婚姻届と、未成年者が結婚する際に必要な親権者の承諾書を偽造した疑い。婚姻届には女子高生の名前や生年月日などを、承諾書には女子高生の祖父母名を勝手に書き、同じ姓の印鑑を押すなどしたという。男は容疑を認め「好きだったからやった」などと供述している。

 兵庫県警明石署などによると、男は09年4月、この女子高生の母親と結婚。10年4月20日、明石市役所に離婚届を出した。同時に女子高生との婚姻届も出したが、親権者承諾書がなかったため受理されず翌21日、「ニセ承諾書」などの書類をそろえ、「ニセ婚姻届」を出し直したという。

 市役所によると当初、「夫婦」の筆跡が同一に見えるなどの不審点があったため同日、この婚姻届受理について神戸地方法務局明石支局に相談。しかし「書類がそろっていれば拒否できない」と回答された上、男と女子高生に養子縁組関係がなかったことや、市役所担当者が民法を正確に把握しておらず、離婚していれば元妻の連れ子とも結婚可能と勘違いしていたことなどから、婚姻届を受理してしまったという。

 男は女子高生が知らぬまま、勝手な「結婚」に成功。同23日、市役所が婚姻成立を通知する書類を郵送で女子高生に送ると初めて、女子高生は自身が「妻」にされていたことを知った。女子高生は同月末、明石署に相談。事態が発覚した。

 男は一方で「新妻」への接触を図っていた様子もうかがえ、5月5日、女子高生が「男に付きまとわれている」と110番。明石署に逃げ込んだところ、男が車で追いかけてきたため、逮捕につながった。

 女子高生はすでに、婚姻の無効確認を求める調停を家裁に申し立てた。今後無効が認められれば戸籍を元に戻すことができるが、いったん婚姻が成立してしまったため、それまで書類上は「夫婦」の状態になる。

 明石市の宮崎龍樹市民課長は「受理は間違いだった。今回は私どもの不手際や、民法の認識に甘い部分があり、ご迷惑をかけ、申し訳ない。謝罪したい。無効決定が出れば、一刻も早く戸籍の訂正に協力したい」と話した。女子高生は代理人弁護士を通じ「早く戸籍を戻してほしいの一言」とコメントしている。

 男は現在無職。同署では、男と女子高生の間に過去、どの程度の面識があったのかなど、詳しい状況を調べている。

 [2010年5月15日9時37分 紙面から]


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