左脇腹を痛めて戦列を離れている中日・井端弘和内野手(35)が週明けにも復帰する可能性が出てきた。本人が14日、「近いです」と、示唆。早ければ18日のロッテ戦(千葉)にも戻って来そうだ。肋骨(ろっこつ)の骨挫傷で1カ月ほどの長期離脱も予測されたが、驚異的な回復力で帰ってくる。また15日からはナゴヤドームでオリックス戦。こちらは和田一浩外野手(37)に爆発気配が−。
明るい先行きが見えてきた。「もう、近いですよ」。井端が語った。ナゴヤ球場での治療の後、1軍の練習が行われたナゴヤドームへ。練習参加こそしなかったものの、戦列復帰が間近に見えてきたのだ。
「きのうの時点ではきょうから(1軍組で)練習する予定でした。でも、今朝起きたらしこりがあったので」
痛めた左脇腹にしこりができていた。しこりは血の塊。ヘタに体を動かし、治まりかけている激痛が再発してはこれまでの安静がムダになる。練習再開は中止となったが、本人はやる気でこの日を迎えたというのだ。
「きょう練習できれば、明日からでも行きたかった。きょう1日休んで、明日になってみないと分からないけど、できれば練習したい」
出場選手登録を抹消されたのが5日。本人は最短10日間の抹消期間で15日からの復帰を描いていた。さすがに最短は無理だったが、15日から練習を再開できれば、来週の関東遠征(千葉、西武ドーム)での復帰が視野に入ってくる。早ければ18日のロッテ戦から帰って来られそうだ。
来週の関東遠征4試合は指名打者制。定位置「2番・セカンド」での復帰が予想されるが、まずは体の負担が少ないDHから、という選択肢も残される。
骨挫傷は完治までに1カ月ほどかかると言われ、2、3カ月痛みが続くケースもあるという。負傷したのが5月1日の広島戦。そこから約半月での復帰となれば、驚異的な早さだ。処置は安静にする以外なく、特効薬はない。井端も5日の抹消後、安静にしながら可能な範囲で体を動かしてきた。驚異的な回復力、というより、強い意志が復帰を早めているようだ。
痛みは本人にしか分からないだけに、ゴーサインは井端次第。15日にも練習参加し、体に問題がなければ、あとは落合監督の判断を仰ぐのみ。待たれるキーマンの復帰。少なくとも危惧(きぐ)された長期離脱は避けられた。 (生駒泰大)
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