ＮＨＫが８都府県計８人に対し受信料で強制執行を予告

　ＮＨＫは１４日、受信料の支払い督促に応じない８都府県の計８人に対し、２１日までに支払わなければ強制執行を申し立てると通告する文書を郵送した。

　２４日以降に各地の地裁に財産を差し押さえる手続きを取る方針で、受信料をめぐって強制執行手続きに入れば初のケースとなる。

　ＮＨＫによると、８人は福島、東京、千葉、愛知、大阪、兵庫、岡山、高知の各都府県に在住。不払い期間は４年６か月～２年２か月で、利息などを含めた請求額は約１２万３２００円～６万１７００円で、計約７０万３９００円。

　ＮＨＫは８人に対し、２００７年７月以降、督促を行い、最高で６２回にわたって訪問や文書などで支払いを求めてきた。８人は督促の際に異議申し立ては行っていなかったが「強制執行されるまでは支払わない」「ほかにも受信料を支払っていない人がおり、不公平だ」などと主張している。

　ＮＨＫは通告に踏み切った理由について「差し押さえる債権の調査など準備が整い、（今後も）進展が見られないと判断した。（不払い者などを）放置すると責任を問われかねない」と説明した。

　ＮＨＫが０６年から０９年度末までに申し立てた督促は全国で８４１件。うち、支払う意思などが見られず督促が確定し、法的に強制執行が可能となっているのは今回の８人を含めて９０人に上る。