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加藤元名人 野良猫のエサやり待った!

 将棋の元名人の加藤一二三・九段(70)が、東京都三鷹市の集合住宅で野良猫に餌をやり、ふん尿などで迷惑しているとし、近隣住民から損害賠償を求められた訴訟の判決で、東京地裁立川支部は13日、加藤九段に餌やりの禁止と慰謝料など計約200万円の支払いを命じた。動物愛護の姿勢を主張してきた加藤九段だが、裁判所はこの餌やりに“待った”をかけた。

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 判決によると、加藤九段は1993年ごろから野良猫に餌をやり始め、一時は18匹も集まっていた。住宅は庭付き2階建てのテラスハウス型集合タイプで、住民はふん尿で異臭がしたり、駐車場の車が傷つけられたりした。市川正巳裁判長は判決理由で「餌やりが動物愛護の精神に基づくことは理解できるが、被害が続いており、住民の受忍限度を超えている」と指摘した。

 住宅管理規約には迷惑行為を禁止する条項があり、住民側は2002年ごろから加藤九段に警告し、受け入れられず、08年になって、住民17人と管理組合が餌やりの中止と645万円の損害賠償を求め、提訴していた。

 裁判で動物愛護の観点から野良猫増加の防止が目的だと主張していた加藤九段は、判決に「天寿をまっとうさせてやりたいと猫を大事にしてきたのに、理解に苦しむ。判決が出たからといってわたしの信念や行動は変わらない。控訴に向けて弁護士と話し合いたい」と話している。






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