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時評コラム

田原総一朗の政財界「ここだけの話」

ごますり幹部に毒された孤独な鳩山首相

民主党は情報の掴み方や選び方に問題がある

 それだけではない。鳩山さんはああいう人だから「ええ、ええ」とうなずいて彼らの話を聞いているのだろう。鳩山さんにアイデアを話した後、点数を稼いでいることをアピールするため、彼らは「総理が話に乗った」と記者会見をする。

 皆、ほとんど例外なくそうする。「総理がこの案に乗った」とある人が言う。すると別の人が別の案を持ってきて、「総理が乗った」と言う。あるいは、同じ人が違う案を持ってきて「乗った」と言う。だから「ぶれている」という話になってしまう。

 民主党の人たちは、どうも情報の掴み方や選び方に問題があるのではないか。徳之島分散案にしたって、実は鳩山さんには、「徳之島から、やりたいと言ってきている」と伝えられている。そう言った人は極めて利権に絡んでいる人であって、肝心の徳之島の住民への根回しなどまったく行われていない。

 あるいは、普天間基地周辺の住民との対話集会の場所となった小学校。その小学校はどういう場所か。普天間基地に面しており、危険極まりない状態にある。実は、自民党時代にその小学校の移転が検討され、移転先まで決まっていた。だが、反対派がこの小学校がなくなれば普天間基地の危険性を象徴するものがなくなってしまうという思惑で移転を拒んだ。そこで学ぶ小学生たちが犠牲にされたのである。

 なんで、そんな場所で対話集会をやるのか。よりによって反対派の拠点とも言えるような場所で対話集会を開くとは……。いったい誰が沖縄のスケジュールを作ったのか。

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