2007-10-01 沖縄県民大会について
■[時事問題考察][沖縄県大会]
個人的にこの大会の目的「「集団自決」削除の撤回」に対しては、今のところ否定的な意見です。
- そもそも「集団自決」の削除ではない(「集団自決するよう日本軍が強制した」から、「中には集団自決する人もいた」に表現が変更されただけ。ソースが今朝のニュースで一次ソース未確認だから不確定な情報)
- 「集団自決の強制」のうち、具体的にどう強制されたか不明(「アメ公が来たら手榴弾で自決しろ」といって手榴弾を手渡されただけなら「強制」とは思えないとの立場)
沖縄戦で「集団自決」があったことや、この撤回運動に大人数が集まったこと(少なくとも数千人単位の)は事実でしょう。
ただ、「集団自決」をした正確な原因はなんなのかを検証するのが先じゃないんでしょうかと、外野から申してみます(・ω・)
>11万人
私も11万人懐疑派なんでお茶濁しとしてこれの信憑性を適当に検証してみました。
先に結論を言うと、「県民大会の目的、参加人員のカウントの時期・基準が分からないためなんともいえない。ただ個人的には嘘に思える」です(^ω^)
まず、検証の準備段階として、「11万人が参加」という曖昧な情報しかないのでいくつか前提を設けようかと。
検証した後は「11万人が参加」を真になる前提を探していこうかと。
[検証する題目]
・9/29沖縄県民大会の参加人員は11万人である
[検証に当たっての定義・前提]
A・場所の定義・前提
1.県民大会会場宜野湾海浜公園の総敷地面積は158,8000平方m
2.県民大会集合場所は海浜公園中央部の多目的広場に限定する(衛星写真より判断)
3.併設する野球場グラウンド面積を神宮球場のグラウンド面積(約12500平方m)と同等とする
4.多目的広場の面積は大目にみて野球場2つ分とする(25,000平方m)
B・参加人員の定義・前提
5.主催者発表の参加人員は11万人(延べ人員ではない)
6.参加人員はある特定の時間帯(ピーク時)に会場内にいた人の合計とする
7.参加人員は重複してカウントはないこととする
C・混雑具合の比較対象の定義
8.混雑時の山手線1編成と比較する
9.山手線1編成の乗車定員は1744人、車内面積は60平方m×11両=660平方mとする
[検証]
・山手線 1平方mあたり約2.64人
1平方mあたり約4人(出入扉付近。経験等から主観で計算)
・県民大会 1平方mあたり4.4人(11万人[07年9月])
1平方mあたり3.4人(8.5万人)
1平方mあたり1.4人(3.5万人[06年3月])
・9/29沖縄県民大会の参加人員が正であるとした場合、公園内の広大な敷地の中で山手線と同様の混雑具合示す(6畳間に40人近く詰め込む)ことになり、若干の重複カウントを考慮したとしても、現実的な数値とはかけ離れてしまう。
・よって、「9/29沖縄県民大会の参加人員は11万人である」を否定する。
・次に、現実的にありえそうなパターンを列挙。
a.県民大会開催場所が複数存在(前提1-3の否定) 1平方mあたり2人位になれば妥当か。必要会場面積220,000平方m
b.参加人員がそもそも間違ってる(前提5の否定)
c.参加人員のカウント方法が誤っている(前提6の否定)
d.参加人員の大幅な重複カウント(前提7の否定)
e.山手線との比較が誤っている(前提8の否定)
f.山手線の計算結果が誤っている(前提9の否定) 会場の混雑具合は適正な値だった
g.その他(前提が足りない等)
【aパターン】「メーン会場」が「宜野湾海浜公園」というソースがあることから、他にも会場があったと推測できるので、aのパターンは含まれる。但し、220,000平方mの敷地を確保できるかは疑問。
【c.dパターン】大会開催期間中、一定時間毎に人員をカウントし、その合計(またはそれに近い計算方法)を「参加人数」とするならば可能か。
(午後3時から一時間おきに午後7時までカウントすれば、単純計算で参加人数は1/5ですむ)
・befgは否定要素があれば。
[結論]
9/29沖縄県民大会に11万人参加したとするためには、おおよそ現実離れした密度で人を集めるか、複数会場に分散させて集めるか、そもそも前提を崩して延べ人員とする(又はそれらの条件を複合に)必要がある。
この問題を明確に結論付けるためには、主催者発表のカウント方法、根拠等を詳細に知る必要がある。
しかし、現実問題として主催者がそのような部分を説明することは期待できず、情報の信頼性を上げるためには、状況証拠を重ね客観性を高めていくか、あきらめて個人的な主観に走るしかない。
■[時事問題考察][沖縄県大会][補足]
・そもそも県民大会ってなんぞや
・主催者発表が延べ人員なのは常識?(「延べ」一言で誤解がとけるなら使うべきだと思うのだが)
・2006/3/5県民大会の参加人員は3万5千(主催者発表)。95年から大幅に減ってるのはなんで?07年に大幅に増えてるのはなんで?
・主催者は「県議会各派、県遺族連合会、県PTA連合会など22団体でつくる実行委員会」
・沖縄県人口1,366,854人
・年間観光客数は5,153,200人(2004年。含外国人)
・11万6千人との記事もあり。なぜ、同じ主催者ソースなのに人数が違うのか。
・「宮古島と石垣島でも郡民大会が同時開催 計6000人(主催者発表)が参加」とあるから、6000人の違いはこれか
10/7追加
・【集団自決問題】 報ステ古舘氏「仮に2万人だったとしても何がいけない」「人数の問題ではない」…沖縄11万人集会水増し問題で(未確定情報)http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1039337.html
■[時事問題考察][沖縄県大会][参考資料]
沖縄県
【人口等関連情報】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%9C%8C
・宜野湾海浜公園
【衛星写真】http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&time=&date=&ttype=&q=%E5%AE%9C%E9%87%8E%E6%B9%BE%E6%B5%B7%E6%B5%9C%E5%85%AC%E5%9C%92&sll=36.5626,136.362305&sspn=32.893176,63.984375&ie=UTF8&ll=26.280535,127.736042&spn=0.009023,0.015621&t=k&z=16&om=1
【衛星写真】http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&time=&date=&ttype=&q=%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E7%90%83%E5%A0%B4&ie=UTF8&ll=35.674607,139.717598&spn=0.008175,0.015621&t=k&z=16&om=1
【グラウンド面積】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%B2%BB%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E9%87%8E%E7%90%83%E5%A0%B4
・山手線
【車両情報】http://ja.wikipedia.org/wiki/E231%E7%B3%BB#900.E7.95.AA.E5.8F.B0
【混雑率(内回り)】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%89%8B%E7%B7%9A
・関連記事
【沖縄タイムス】http://www.okinawatimes.co.jp/day/200709291700_01.html
2007年9月29日(土) 夕刊 1面
検定撤回へ結集/宜野湾・宮古・八重山で県民大会
高校歴史教科書の検定で、文部科学省が沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」から日本軍の強制を示す記述を削除させたことに抗議する「教科書検定意見撤回を求める県民大会」(主催・同実行委員会)が、二十九日午後三時すぎ、宜野湾海浜公園で開かれた。数万人が会場を埋め、実行委員長の仲里利信県議会議長らが登壇し、文科省に検定意見の撤回と記述回復を求めた。開会前、平和への思いを訴える読谷高校生の創作ダンスや渡嘉敷村の「集団自決」犠牲者を慰める鎮魂歌「白玉の塔」などがささげられた。宮古、八重山でも同時刻、郡民大会が開かれた。同日午前、沖縄戦終焉の地・糸満市摩文仁で「平和の火」が採火され、三十四キロ離れた会場まで百人以上が走り継いだ。
実行委には県議会や県婦人連合会など二十二団体に二百四十七の共催団体が加わった。
会場には家族連れや戦争体験者、学生などが詰め掛けた。那覇市の花城隆さん(74)、トヨさん(76)夫妻。共に沖縄戦の体験者として「政府は、なぜ『集団自決』の生き残りの証言を信じてくれないのか。『集団自決』の現場は見ていないが、同じ体験者として絶対許せない」と憤った。
読谷村から来た山内昌善さん(71)=無職=は「私も戦争体験者。教科書が変えられたと聞き、居ても立ってもいられなかった」と話し、「日本軍は住民にいいことは何一つしてない。戦争の実相を正しく伝え、日本本土に強く訴えないと、沖縄は埋没してしまう」と訴えた。
うるま市の伊保清一さん(72)=無職=は「最近の報道を見て、真実が伝えられていないと感じる。大会を通して、削除された部分を復活し、子どもや孫に真実を伝えてほしい」と語った。
「平和の火」の採火式は、午前九時四十五分から行われ、県民大会実行委と糸満市、八重瀬町の関係者ら百人が参加した。
糸満市の西平賀雄市長、玉城朗永市議会議長、市立米須小学校六年の玉城寿倫哉君の三人が、広場に設置された「平和の火」から採った火を仲里実行委員長の持つトーチに点火した。
「平和の火」は、沖縄戦最初の米軍上陸地で、「集団自決」で多数の住民らが犠牲となった座間味村と被爆地広島の「平和の灯」、長崎の「誓いの火」から合火。
平和を希求する火の前で、仲里実行委員長は「県民大会には、県内外から五万人以上が参加をいただき、史実を歪曲する文部科学省に検定意見の撤回を力強く求めていく」と決意を述べた。
[写真]
数万人の参加者が詰めかけた県民大会会場=29日午後2時20分、宜野湾海浜公園(本社チャーターヘリから伊禮健撮影)
【読売オンライン】http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okinawa/news008.htm
教科書検定 島ぐるみ意義…沖縄県民大会、11万6000人集う
沖縄戦の集団自決に日本軍の強制があったとする表現を修正させた高校日本史の教科書検定問題を巡り、検定意見の撤回を求める超党派の沖縄県民大会が29日、同県宜野湾市の宜野湾海浜公園をメーン会場に開かれた。約11万6000人(主催者発表)が参加し、「集団自決が日本軍の関与なしに起こり得なかったことを伝えるのは我々の責務」とする決議を採択した。決議文は10月中旬、福田首相、渡海文部科学相、全国会議員に提出する
県議会、県遺族連合会など22団体でつくる実行委員会の主催で、県と県内の全41市町村が参加。米兵による少女暴行事件を発端に約8万5000人(同)が集結し、日米地位協定の見直しを求めた1995年の県民総決起大会を上回る規模で、「島ぐるみ」での政府への異議申し立てを印象づけた。
大会では、実行委員長の仲里利信・県議会議長が「(戦争体験者の)重い証言を軽々しく扱っているとしか思えない」と述べ、仲井真弘多知事は「記述を削除、修正するため県民を納得させるだけの検証を行ったのか」と遺憾の意を表明した。集団自決を生き延びた男性は当時の状況を訴え、高校生、県子ども会育成連絡協議会会長らは「次の世代に本当の歴史を伝えるべき」とするメッセージを読み上げた。
検定意見では、近年になって日本軍の強制があったことを否定する学説が出ていることや、当時、沖縄の守備にあたっていた特攻艇部隊の隊長らが「集団自決を命じたと記述された書籍で名誉を傷つけられた」として出版社などに賠償を求める裁判を起こしたことなどから、強制の記述について教科書会社に修正を求めた。
文部科学省教科書課は「規則上、検定意見の撤回は難しい。訂正申請はできるが、国名が変わったとか、わかりにくい説明を補足するのが一般的だ」との見解を示している。ただ、1981年度の検定で削除された「沖縄戦での日本軍による住民殺害」の記述は、県議会などによる抗議行動を受けて復活している。
今回の問題では、県外でも反発の動きが出ており、高知市、宮崎県高千穂町などの議会も撤回を求める意見書を可決している。
(2007年10月1日 読売新聞)
【琉球日報】http://ryukyushimpo.jp/news/storytopic-11.html
宮古、八重山での郡民大会を含め「教科書検定意見撤回を求める県民大会」に復帰後最多の11万6千人(主催者発表)もの人々が結集したことで、とうとう政府も重い腰を上げざるを得なくなってきた。
教科書の発行者が記述の訂正を申請すれば教科用図書検定規則に基づき「学習を進める上に支障となる記載」に当たるかどうかを判断して対応する方針を政府が2日の閣議で決定したのだ。
渡海紀三朗文部科学相は「検定結果に対していろんな意見があるので、その中身をもう一度審議会で検討しなければいけない」と述べ、再検討する意向を示した。
今回の検定によって、日本軍が「集団自決」を強制したとの記述を削除・修正した教科書発行者5社のうち複数が訂正を申請する方向で調整に入っている。
改ざんされた記述が正しい形で復活する可能性が出てきたことは喜ばしいが、政府の態度はあまりにも誠意に欠けている。
文科相が発行者に訂正を勧告するという選択肢は「政治による介入になる」として否定し、あくまで発行者の判断で訂正申請が出た場合に対応するとの姿勢を示しているからだ。
そもそも、教科用図書検定調査審議会に修正を求める検定意見の原案を示したのは文科省である。
審議会には沖縄戦を研究した委員がおらず実質的審議がなされない中で原案通り検定意見が決まった。教科書発行者はこの意見を踏まえ、記述変更を迫られた。
教科書の記述を書き換えさせたのは文科省にほかならない。にもかかわらず、検定経過の適否を明確にしないまま、発行者の訂正申請にげたを預けるやり方は、責任転嫁以外の何ものでもない。
何よりも批判されるべきなのは、事ここに至るまで、記述の削除・修正を求める検定意見が出された経過に関し、文科省が何一つ説明責任を果たしていないことだ。
政府は、どのような歴史の検証、研究を踏まえて検定意見がまとまったのか、まず国民、県民に説明する義務がある。
その上で、自らの非を潔く認め、沖縄県民に謝罪すべきだ。教科用図書検定調査審議会や教科書発行者に責任を押し付けるのは不誠実極まりない。
沖縄戦では、住民が日本軍によって「集団自決」に追いやられたり、幼児を殺されたり、スパイ容疑をかけられて殺害されたりした。
仲里利信県議会議長が県民大会で指摘していたように、軍命による「集団自決」が、自ら進んで死を選択したとする殉国美談に仕立て上げられたのではたまらない。
政府は自らの責任において、教科書の記述を正しい形で速やかに復活させるべきだ。
(10/3 9:46)
【Asahi.com】http://www.asahi.com/national/update/0929/SEB200709290015.html?ref=goo
沖縄、11万人が訴え 教科書検定「撤回を」
2007年09月29日21時33分
沖縄戦で日本軍が住民に「集団自決」を強制したとの記述が教科書検定で削除された問題で、検定意見の撤回を求める超党派の沖縄県民大会が29日、宜野湾市の海浜公園で開かれた。参加者は主催者発表で11万人。米兵による少女暴行事件を機に8万5000人が基地の整理・縮小などを訴えた95年10月の大会を大きく上回る「島ぐるみ」の集会となった。参加者は検定意見の撤回と記述の回復を求める決議を採択した。
大会は県議会各派や県PTA連合会など22団体で作る実行委員会が主催。壇上には、独自に大会を開いた先島諸島の自治体を除く全36市町村の首長や議長らが並んだ。
沖縄戦体験者で実行委員長を務める仲里利信・県議会議長は「歴史的事実がねじ曲げられることは絶対に許すことはできない。県民大会は、住民を巻き込んだ悲惨な地上戦の惨禍に見舞われた沖縄が全国に発信する警鐘だ」とあいさつ。仲井真弘多知事も「文部科学省は県民の度重なる要請行動を真摯(しんし)に受け止めることなく、撤回要求に応じていない。強く抗議し、遺憾の意を表明する」と述べた。
沖縄戦の際、渡嘉敷島(とかしきじま)で「集団自決」の現場にいた吉川嘉勝さん(68)は、集団自決が起きたのは日本軍がいた島だけだった、と指摘。そのうえで、「日本軍の関与がなければあのような惨事は起こらなかった、と結論づける事実は山積している」と訴えた。
教科書を使う立場から読谷(よみたん)高校3年の津嘉山拡大(つかやま・こうだい)さん(18)と照屋奈津美さん(18)も意見を述べた。
採択された決議では、「事実を正しく伝えることは我々に課せられた重大な責務」とし、文科省に検定意見の撤回を求めている。
大会後、仲井真知事は記者団に「ある種のマグマというかエネルギーが爆発寸前にあるのではないかと予感させるような大会だった」と述べた。
29日には宮古島と石垣島でも郡民大会が同時開催され、計6000人(主催者発表)が集まった。
文科省はこの教科書検定問題について「専門的な調査審議に基づいて実施された」として、検定意見は変更しないとの立場を貫いている。しかし、複数の教科書執筆者から訂正申請をめざす動きが出始めている。
[写真]
教科書検定意見の撤回を求める人たちで沖縄県民大会の会場は埋め尽くされた=29日午後3時49分、沖縄県宜野湾市の宜野湾海浜公園で
[写真]
沖縄県民大会で発言する読谷高校の津嘉山拡大さんと照屋奈津美さん=29日午後3時39分、沖縄県宜野湾市の宜野湾海浜公園で
【gooニュース】http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/life/CO2007092901000484.html?C=S
沖縄県民大会に11万人 「集団自決」削除検定に抗議
2007年9月29日(土)19:07
沖縄戦で日本軍が住民に「集団自決」を強制したとの教科書記述が削除された問題で、文科省の検定意見に抗議する超党派の沖縄県民大会が29日、宜野湾市の海浜公園で開かれた。大会実行委員会によると、約11万人が参加。沖縄の本土復帰後最大の集会となった。実行委は「集団自決に軍が関与したことは明らかで、記述削除は歴史の歪曲だ」として、検定意見の撤回と記述の回復を求める決議を採択した。(共同通信)