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口蹄疫:種牛6頭が避難 「ブランド守れる」安堵の声 目的地、西都市に変更 /宮崎

 ◇県の情報把握不十分

 宮崎牛のブランドを支えている県家畜改良事業団(高鍋町)の種牛6頭が13日、避難のため半径10キロの移動制限区域内を出た。連日、新たな感染拡大のニュースが続くなか、関係者には安堵(あんど)のため息も漏れた。ただし、当初予定されていた西米良村は、周辺の畜産農家の情報を県が十分把握しておらず、西都市に変更された。

 対象となった種牛6頭は、選び抜かれた「エース級」。シートで覆いをしたトラック2台に乗せられて正午、パトカーの護衛付きで出発。消毒ポイントを経由して西米良村へ向かった。だが、仮畜舎の設置予定地の半径5キロ内に、県が知らなかった新しい畜産農家があるのが見つかり、急きょ避難先を西都市尾八重に変更した。

 種牛の体力の消耗を避けるため、途中で休憩して水やエサを与えながら、ゆっくりと移動した。

 一方、一般農家の牛や豚は感染していなくても、移動が禁じられている。殺処分の頭数も7万頭を超え、会見した押川延夫・農政水産部次長は「苦しい局面だが、宮崎牛ブランドを維持するための苦渋の決断」と理解を求めた。県内の和牛農家は「よかった。県外の畜産業者も心配しており、これでブランドを守ることができる」と歓迎した。

 事業団は先月21日、都農町に続き川南町で初めての感染疑い牛が確認されて移動制限の対象に。家畜伝染病予防法は、疑似患畜がたとえ1頭でも確認された場合、飼育する全頭の殺処分を定めており、万一の事態が心配されていた。

   ◇   ◇

 県は、口蹄疫(こうていえき)で被害を受けた農家のために義援金を募集する。県や市町村、共同募金会窓口に募金箱を置き、振り込み口座を開設予定。問い合わせは県福祉保健課(0985・26・7075)または県共同募金会(0985・22・3878)へ。【石田宗久】

毎日新聞 2010年5月14日 地方版

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