トヨタのリコールで併合審　和解金２８００億円以上か

　【ロサンゼルス共同】トヨタ自動車の大規模リコール（無料の回収・修理）問題をめぐり、トヨタに損害賠償などを求める米各地の１５０以上の訴訟を併合した初めての審理が１３日、カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁で開かれ、各訴訟の弁護士の中から集団訴訟を担当する弁護士を選ぶ手続きなどが行われた。

　ＡＰ通信によると、和解した場合のトヨタの支払額は３０億ドル（約２８００億円）以上になると予測する関係者もいる。このため、集団訴訟で原告の法廷戦略を主導し、勝訴や和解の場合に多額の報酬を得ようと、法廷では各弁護士が次々に自身をアピール。ドイツやトルコ、メキシコからの訴訟参加を求める弁護士もいた。

　一方、トヨタ側は訴訟迅速化へリコール対象車が直接関係する訴訟と、それ以外の訴訟を仕分けるよう求めた。米メディアによると、次回審理は５月２８日に、その次は６月２５日に開かれる予定。

　審理対象はトヨタ車の急加速による死傷事故での損害賠償請求と、リコール問題で車の価値が落ちたとする経済的損失への賠償請求。