東京放送ホールディングスが13日発表した10年3月期連結決算はCM収入の減少などが響き、最終損益が23億円の赤字となった。最終赤字は連結決算の開示を始めた01年3月期以来初めて。
売上高も前期比5・7%減の3512億円と減収減益だった。営業利益は同81・9%減の33億円。主力のTBSテレビの放送事業でCM収入が同15%減った。景気低迷に加え、在京民放キー5局の中で視聴率が4位と振るわず、CM収入にも影響したという。
筆頭株主の楽天によるTBS株式の買い取り請求(東京高裁で係争中)を巡り、仮払いした買い取り代金489億円を特別損失に計上したのも響いた。
今期は視聴率アップに向け番組編成を見直す一方、番組制作費を更に抑制。役員は報酬を一部返上で業績回復を目指す。【望月麻紀】
毎日新聞 2010年5月14日 東京朝刊