スーパー堤防と街づくり
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”水と緑を活かした安全なまちづくり” スーパー堤防整備事業

1.スーパー堤防は大洪水による壊滅的な被害から大都市を守る事業です

 大都市地域の河川で計画を超えるような大洪水により堤防が壊れて反乱が起きた場合、
まちは回復不能な状況になることが予想されます。
特に日本の河川は洪水による氾濫を起こしやすい自然特性を持っているうえ、主要な都市
の多くは河川沿いの低地に位置しています。
スーパー堤防整備事業は、計画を超える大洪水(「超過洪水」という。)による壊滅的な被害
から人口、資産が集中する大都市を未然に守るための事業です。
日本の川は、雨が
多く急流で洪水が
起きやすい条件下
にあります。
主要河川の勾配

2.スーパー堤防は、洪水や地震に対して安全な土で出来た幅の広い堤防です。

スーパー堤防は、市街地を盛土し堤防の高さの約30倍の幅(場所により違いますが概ね200m〜300m程度の幅)の堤防にします。
盛土形状は、非常に緩やかな傾斜を基本(1:28.2の勾配)とし、上物整備の利便性にあわせ盛土します。


3.用地買収は行いません。土地の権利はそのままで、通常の土地利用が出来ます。

高規格堤防(スーパー堤防)特別区域とは
通常の土地利用が出来る区域です。
高規格堤防が完成または暫定完成すると、その区域は自動的に河
川区域となります。河川区域は土地利用に関して厳しい規制があり
ますが、スーパー堤防では裏法肩から法尻までを高規格堤防特別
区域に指定し、通常の土地利用が行えるよう規制緩和します
このように、スーパー堤防の上面は河川区域ではありますが、高規
格堤防特別区域として通常の土地利用が自由に行える区域です。

4.スーパー堤防は「災害に強い快適なまちづくり」を応援します。


 荒川下流沿川の住工密集地域のではスーパー堤防整備後は、
「街づくり」と一体的に整備していきます。
スーパー堤防と街づくりの一体的整備により、”防災都市基盤
づくり”を支援するとともに、”水辺の空間を活かしたまちづくり”
が可能となります。

スーパー堤防と街づくりの一体化整備によるメリット

(1)壊れない堤防で洪水や地震に強い宅盤をつくります。

スーパー堤防上は洪水や地震による液状化やすべり破壊
に強い地盤になります。

(2)川の水とみどりに親しめるまちづくりが可能となります。
スーパー堤防の盛土により堤防で区切られている眺望が開
けます。

(3)川へのアクセスが容易になります。
スーパー堤防のまち側の盛土と川側の堤防の斜面を緩い斜  面にすることによりかわへのアクセスが容易となります。

(4)堤防上の土地の有効利用が出来ます。
堤防のまち側の斜面がスーパー堤防の盛土より平らな土地
となるため、有効利用が出来ます。

(5)まちづくりの整備費用が軽減します。
スーパー堤防専用事業として盛土や地盤改良工事があり国
土交通省が施工します。また、まちづくり専用事業として街区
道路、公園等の公共施設工事がありまちづくり事業者が実施
します。スーパー堤防事業及びまちづくり事業とも必要となる
建物などの移転・補償などは、共通事業となりまちづくり整備
費用が軽減されます。
 

このページは国土交通省荒川下流河川事務所が作成したパンフレット「”水と緑を活かした安全なまちづくり” スーパー堤防整備事業」から転載しました。