アヘンの原料…「不正ケシ」の自生が激増 都内300カ所で確認
5月14日1時47分配信 産経新聞
拡大写真 |
あへん法で栽培が禁止されているケシ(セティゲルム種)=東京都提供(写真:産経新聞) |
[フォト]ご注意!! 身近に生える大麻やケシ
都によると、あへん法で栽培が禁止されている不正ケシは「アツミゲシ」と呼ばれる品種。平成16年の抜去件数は約8千本だったが、20年には約5万4千本に激増した。地中海原産の帰化植物で、約6センチの紫や赤の花を咲かせ、花期は4月中旬から5月下旬ごろ。
花が終わると子房が膨らみケシボウズ(未熟な果実)となり、ここから白い樹液(アヘン)を採取でき、精製するとモルヒネやコデイン(麻薬)になる。
不正ケシのケシボウズには、約1万個の種子が包まれ、風に乗って生息域を広げるのが特徴とされる。都が発見した自生場所は都内全域に及び、学校の校庭や都立公園、団地、駐車場などあらゆる場所で確認されている。
関係者によると、成長するまで「不正ケシ」と判別できないことが、繁殖の拡大を助長するとみられる。20年には、茨城県下妻市の公園で開催されたイベントで、アツミゲシが推定で約10万本植えられていたのが見つかり、来園者が通報する騒ぎも起きた。
「不正ケシ」は、葉の縁が不規則なギザギザ状で、葉の切れ込みがやや深い。茎上部の葉は茎を抱き込んでいる場合が多いといい、都では「植えてはいけないケシかどうか見分けがつかない場合は、最寄りの保健所などに問い合わせてほしい」としている。
一方、マリフアナの原料となる大麻草の自生も増加しつつある。都内では16年に13本しか発見されていなかったものが、20年には計70本の自生が見つかった。大麻草は成長が早く大きいものは草丈が3メートルにもなるという。
不正ケシの自生は全国で確認されており、厚労省は犯罪予防の観点から毎年5、6月に「不正大麻・けし撲滅運動」を実施。自治体と協力し、不正ケシの抜去などを行っている。
【関連記事】
・ 中国、麻薬犯罪に厳罰主義 小学生から教育徹底
・ アフガン警察で麻薬が蔓延 新任警官4割のケースも
・ 「友好」から遠い中国の脅威拡散
・ アフガン産アヘンの推定収入額18%減 国連報告書
・ 酒井法子事件で注目されるイランの麻薬密輸ネットワーク
・ 少子化を止めろ!
最終更新:5月14日8時9分
Yahoo!ニュース関連記事
- アヘン原料、「不正ケシ」自生拡大 判別難しく 強い繁殖力 都内に300カ所(産経新聞) 5月14日 7時56分
- アヘンの原料…「不正ケシ」の自生が激増 都内300カ所で確認[photo](産経新聞) 5月14日 1時47分
ソーシャルブックマークへ投稿 1件
この話題に関するブログ 3件
関連トピックス
主なニュースサイトで 麻薬・薬物問題 の記事を読む
この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます
- 70年間飲まず食わず? =インド人男性、軍が調査(時事通信) 11日(火)6時17分
- 「小沢チルドレン」首相・幹事長の辞任求める(読売新聞) 11日(火)22時1分
- カンペキだった女装 韓国で少年を女性用留置所に収監(産経新聞) 11日(火)16時27分