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元主任教官、二審は刑猶予 少年院暴行で広島高裁 '10/5/13

 広島少年院(広島県東広島市)で収容少年2人に暴行したとして、特別公務員暴行陵虐の罪に問われた元主任教官田原克剛たはら・かつのり被告(44)=懲戒免職=の控訴審判決で広島高裁(竹田隆たけだ・たかし裁判長)は13日、懲役9月の実刑だった一審広島地裁判決を破棄、懲役1年4月、執行猶予4年を言い渡した。

 5人が起訴された一連の事件で初の二審判決。求刑は懲役1年6月だった。

 竹田裁判長は判決理由で、被害少年に謝罪や弁償を行い「自らのおごり」と真摯しんしに反省し、懲戒免職という社会的制裁も受けているなどと指摘。

 「刑を猶予しなかった一審は重きに過ぎる」と弁護側の主張を認めた。

 一審で懲役1年2月〜2年6月の実刑判決を受けた田原被告以外の元教官3人も控訴し、係争中。元首席専門官向井義むかい・ただし被告(48)=起訴休職中=は無罪を主張し、広島地裁で争っている。

 判決によると、田原被告は2008年3月、第1学寮の寮監室で「これを飲んで死ね」と洗剤の容器を少年の口に押し付け、09年2月、浴室で別の少年を浴槽に投げ入れ「面が悪い」と頭に水を掛け、平手で数回殴った。




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