●読売新聞配信記事 読売新聞は11日、
「郵便不正、凛の会元会員に有罪…大阪地裁」という見出しで次の記事を配信した。
郵便不正に絡み、厚生労働省元局長・村木厚子被告(54)に偽の障害者団体証明書を発行させたとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた自称障害者団体「凛(りん)の会」元会員・河野克史被告(69)の判決が11日、大阪地裁であり、横田信之裁判長は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。
河野被告は起訴された内容について争っていなかったため、横田裁判長は、村木被告や、先月27日に無罪判決を言い渡された同会元会長・倉沢邦夫被告(74)(検察側が控訴)らとの共謀も認めた。これに対し、分離公判中の村木被告は一貫して無罪を主張しており、弁護人は「影響はない」としている。
判決によると、河野被告は2004年6月上旬、倉沢被告とともに、当時企画課長だった村木被告や厚労省の元係長・上村勉被告(40)に依頼し、実体のない凛の会を障害者団体と認める証明書を作成させ、郵便局に提出した。
●時事通信配信記事 時事通信は11日、
「障害者団体発起人に有罪=村木被告共謀、実質判断せず−郵便料金不正・大阪地裁」という見出しで次の記事を配信した。
障害者割引郵便悪用事件で、厚生労働省に偽の証明書を発行させたとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた自称障害者団体「凛(りん)の会」発起人河野克史被告(69)の判決が11日、大阪地裁であり、横田信之裁判長は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
公判で河野被告は起訴内容を認め、検察側が提出したすべての書面の証拠に同意。判決は、分離された公判で無罪主張している同省元局長村木厚子被告(54)との共謀については、実質的な判断をしなかった。
●本誌編集長のコメント「「凛(りん)の会」の郵便不正に関与した4被告の内、2人目の判決が出た。今度は被告が起訴された内容について争っていなかったため有罪の判決が出た。争っていれば無罪だったのか。昨日の「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告に対する無罪はすっきりしない。当時企画課長だった村木被告や厚労省の元係長・上村勉被告(40)に実体のない凛の会を障害者団体と認める証明書作成を依頼した2人のうち、1人が無罪、1人が有罪はおかしいと思うからだ。狐につままれたような感じのする裁判だが、上村勉被告の有罪は確実。同被告は実体のない凛の会をどういう経緯で虚偽有印公文書作成・同行使罪までやったのか。この判断に注目したい。倉沢邦夫被告に対し、検察側が控訴したのは正しい。」