ニュース争論

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ニュース争論:沖縄に海兵隊は必要か(2止)(8/11ページ)

 ■倉重 ところで普天間はどうなりますか。

 ■柳沢 私の立場でいうなら、それは政府が責任を持って決めることなので、どこがいいとか、この案ではだめとか言うべき立場にはない。ただ、むしろ大事なのは、普天間についてなんらかの決着があるか、あるいはないとしても、その先に何が待ち構えているかということ。結局は、大きな戦略問題を避けて通るわけにはいかない。個人的な希望でいえば、せっかくここまでこじれたのだから、そこはもう、根本的なところをしっかりと議論しないと、論理的には解決しようがないのではないか。

 ■森本 日本の今の政権の枠組みのなかでこの問題は解決しない。米国も地元もみんなが承服する案はできようはずがない。できようはずがないのに今回、政府・与党案を明らかにしてしまって、米国と交渉、沖縄に説得、というやり方は間違った方法だと思う。これではその後の展望が全く見えない。つまり提案した案を両方から断られてしまって実現できなかったら、またあらためて仕切り直せるはずがない。そうするともっと事態は悪くなる。この問題は参院選が終わって新しい政権の枠組みが出来たら、普天間の問題を代替施設を探すこと、負担を軽減すること、この2つの枠組みを政府は沖縄ともう一回、座り直してそこはゼロベースで考えなおす。抑止機能をどう強化するか。これは沖縄を入れる必要はない。これは日米でやる。3つのパッケージを最初の2つについてはまず政府が沖縄と時間を掛けて、その間、米国に入ってもらって、やる。別途、日本は米国と抑止の機能をどう強化するかという、3つのステージの作業を同時に仕切り直す。日米間で作った原案をどのように修正して米国も、沖縄も納得することができるかという道を模索するプロセスを進めることしか解決の方法はないと思う。それを参院選挙後に、すぐ着手して2,3ヶ月で決着させるためには日米の原案に戻る以外にはないと思う。

2010年4月5日

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