2010年5月13日
不安や孤独感を抱き、自殺を考える若者を救うため、インターネット上で短い言葉を発信し合うツイッターなどのサービスが活用され始めている。ふともらす「つぶやき」を受け止める思いやりで、死のふちに立つ者を踏みとどまらせようという試みだ。
《死にたい》《疲れた》
自殺対策に取り組むNPO「ライフリンク」代表の清水康之さん(38)のパソコンには、途切れることなく見知らぬ人からのツイート(つぶやき)が届く。パソコンや携帯電話から最大140字で書き込むツイッターだ。
3月、あるメッセージを受け取った。《死にたくなる時に、『がんばれ』って言われると、へこむ》
清水さんはこう返信した。
《命を大切にしろと言われても、だったら、この大切な命をどうやったら守れるのか、具体的な方法を教えてくれと叫びたくなるのでは》
このやりとりを見た人たちが、心の内をもらし始める。《私もそう思う》《命を大切にして何かいいことあるの。昔から思っていました》
政府が今年から「自殺対策強化月間」と定めた3月。清水さんは、経済評論家の勝間和代さんらフォロワー(読者)が多い人に「眠れてますか?」とつぶやくよう頼んだ。不眠は自殺の一つの兆候だからだ。呼びかけは広がっていった。
清水さんは「若者は『生きる意味が分からない』といった不安や孤立感などを抱え、他人からすると小さなきっかけでも自殺に至ることがある」と分析。「ツイッターはあくまでも手段の一つだが、つぶやき合い、人とのつながりを感じられることが、広い意味での自殺予防になるかもしれない」と話す。
大阪府の自営業、村下学さん(50)は昨年末から、自らのサイトで「1日1分のツイートで救い、救われよう」と呼びかける。10年ほど前に勤務先の会社が倒産し、同時に離婚。孤独で投げ出されたと感じる中で、「声をかけてもらうこと」の大切さが身に染みた。「ツイッターは、昔で言えば、ご近所同士の声の掛け合い」
米国では3月、女優のデミ・ムーアさんらが「自殺する」という少年(18)のつぶやきを読み、通報。無事に保護されたことが話題になった。
精神科医の香山リカさんは「家族や友人にも心境を明かせない若い人でもツイッターでなら救いを求められるかもしれない」と話す。一方で「本当は生身の人が肩をたたいて励ましてくれなければ、救いにはなりにくい」と懸念する。「だれかが救いを求めていたら、『なら、今から会おうよ』と次の行動につなげてほしい」(市川美亜子、三島あずさ)
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〈自殺防止に役立つおもなサイト〉
●NPO「ライフリンク」の「ライフリンクDB」(http://lifelink-db.org/)では、「家族を亡くした」「学校の悩み」などの悩みの種類や、地域、希望する相談方法などを入力すると、利用者にとって適切な相談窓口が検索できる。
●厚労省による働く人のためのメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」(http://kokoro.mhlw.go.jp/)では、疲労の蓄積度や心の健康度を自己診断するチェックリストや、本人や家族、同僚らのための相談機関を掲載している。
インターネットに関する総論(村井書)と各論(蜷川書)を読み進むうちになんどか「疎外」という語を思いだ………
グーグルというのは奇妙な会社である。世界一の検索サイト、のはずだが、やってる事業がまあいろいろ。地球………