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【静岡】

娘養育方針で対立 御殿場の女性遺体

2010年5月10日

桑田一也容疑者

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 御殿場市萩原の空き家の物置で伊豆の国市中、無職久松紘子さん=当時(25)=が遺体で見つかった事件で、久松さんが行方不明となる直前の2月ごろ、元夫の桑田一也容疑者(43)と久松さんとの間で、子どもの養育方針をめぐり意見が対立していたことが、捜査関係者への取材で分かった。御殿場署の捜査本部は、金銭トラブルに加え、養育方針の対立が2人の関係を悪化させ、殺害につながった可能性もあるとみて調べている。

 清水町役場や捜査関係者によると、2人は昨年10月に結婚し、同町のマンションで久松さんの娘2人と一緒に暮らし始めた。今年2月になると、3歳の娘をどこの施設に通わせるかをめぐって夫婦間の対立が表面化。

 桑田容疑者は同月5日、入園予定だった町立幼稚園に「事情が変わったので私立幼稚園に入れる」と電話で説明。一方、久松さんは同月10日、3歳の娘を連れて町役場に足を運び、町立保育所への入所手続きを終えていた。

 桑田容疑者は当時、多額の借金を抱え、生活苦が続いていたが、私立幼稚園への入園を望んでいたのに対し、久松さんは町立保育所への入所を考えていたとみられる。

 同月24日には入所内定者向けの説明会があったが、一家は欠席。同日午後に町役場の担当課職員が「事情を聴きたい」と電話連絡したところ、桑田容疑者が対応し「身内に不幸があったので待ってほしい」と答えていた。

 捜査本部は、久松さんが2月23日から行方不明になったと実母(65)が捜索願を出していることから、23日ごろから24日午後の間に、桑田容疑者が久松さん殺害につながる行動を取った可能性があるとみて、この間の桑田容疑者の足取りを捜査している。

 また、清水町のマンションからは、殺害現場であることをうかがわせる資料が見つかっており、捜査本部は分析作業を進めている。

 

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