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飛び込み出産:昨年152件 500人に1人、未受診妊婦 /大阪

 ◇府と大阪産婦人科医会が初調査

 妊婦健診を十分に受けず、分べんに至る「飛び込み出産」(未受診妊婦)が09年1月からの1年間で府内で152件あったことが、府と大阪産婦人科医会の調査で分かった。医師の処置の必要な出産が69%を占めたほか、育児放棄(ネグレクト)などが懸念される例もあり、未受診妊婦が医学的だけでなく、社会的にもハイリスクである実態が浮かび上がった。「飛び込み出産」について都道府県レベルの調査は全国初めてという。【佐藤慶】

 府内の全産婦人科医療機関166施設に依頼し、95施設から調査協力の回答を得た。回答していない施設は過去に受け入れ実績がなく、府内の事例をほぼカバーした。調査では、「受診回数3回以下」「最後の受診から3カ月以上未受診」のいずれかに該当する妊婦を「未受診妊婦」と定義した。

 調査結果によると、29施設で152件の未受診妊婦の報告があった。府内で出産する500人に1人の割合で、未受診妊婦の69%が未婚、40%が初産婦だった。

 31・7%の新生児が新生児集中治療室(NICU)を利用したほか、死産も3例あり、周産期死亡率19・7は08年の全国値4・3を大幅に上回った。受診しなかった理由は「経済的な理由」が33%で最も多く、妊娠に気づかなかったり、どこに行ってよいか分からないなどの「知識の欠如」が21%で続いた。府は「制度を知らない人や社会的に孤立している人に対して妊婦健診を周知し、受診率向上につなげたい」としている。

毎日新聞 2010年5月13日 地方版

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