1 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:17:17.18 ID:GWfZ71kK0
今晩は、浮世絵スキーです。

毎度当方の浮世絵スレをご覧頂き
誠に有難うございます。m(_ _)m

さて、前回からあまり日にちがたっていませんが、前述の通り、
今回は幽霊&怨霊を描いた作品を貼ってまいります。


それと、今回はいつも以上に解説の量が多いので、Wikiや他のサイトさんからの転載が
非常に多くなってますが、虚弱な自分にとって文章を纏めるのは非常に体力を使いますので
ここはひとつ、体力温存のための省力化と言う事でご勘弁頂けましたら幸いです(;´Д`)



【凡例】
・登場する人物(幽霊)は、時代の古い順(古代→近代)に紹介します。
・枚数多すぎてもアレなので、有名どころでも人物一人当たり5枚上限を目安で。
・「牡丹灯篭」は、本来は三遊亭圓朝によって落語の演目として翻案された怪談噺ですが
 当スレでは、便宜上、歌舞伎作品の中に配置しています。






4 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:23:15.98 ID:GWfZ71kK0
【上毛野 田道】(かみつけのたみち)

月岡芳年:大日本名将鑑/大将軍田道の霊



仁徳53年、上毛野 田道は新羅を攻めて勲功があり、
続いて55年に蝦夷征伐に向かわされるが、伊峙水門で戦死する。

その後、蝦夷たちは田道の墓を堀ったが、中から大蛇が現れて蝦夷たちに噛みつき、
その毒に当てられて多くの蝦夷たちが死んだので、土地の人々が恐れて秋田県 鹿角 猿賀野に祀った。

青森県 南津軽郡 尾上町 猿賀の猿賀神社の社伝によれば、その2百年後に洪水があった時、
白馬に跨った田道が流木を舟にして当地に流れ着いたとのこと。

さらに2百余年後に坂上田村麻呂が征夷大将軍として蝦夷征伐で苦戦に陥った時に、
田道の神霊が現れ大勝に導いたので、此の地に祠を造って祀った。
それを桓武天皇に奏上し、勅許により大同2年(807年)奥州猿賀深砂(しんしゃ)(神蛇)大権現として勧請した。

姉崎(姉ヶ崎)郷土資料館:展示会場/瓶塚 の項より一部抜粋。
http://www.ne.jp/asahi/anesaki/ichihara/tenji/iseki/kamezuka/kamezuka.htm






5 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:26:23.75 ID:GWfZ71kK0
あと、今日は時間配分の都合上、なるべく間を空けないで
ガツガツ貼っていこうと思います(^^;

【阿倍仲麻呂】(あべ の なかまろ:文武天皇2年(698年)- 宝亀元年(770年)1月)

歌川豊国(3代目):金烏玉兎倭入船(きんうぎょくとわこくのいりふね)



藤原不比等の推薦により元正天皇の勅命を受けて、
唐の玄宗から『金烏玉兎集』を借り受けて持ち帰るために遣唐使に命じられた。
唐に着いた仲麻呂は、その才能により玄宗に重用されることになる。

このことにより、焦りをおぼえた唐の重臣である楊国忠と安禄山により、
酔わされた上で高楼に幽閉される。仲麻呂は恨みをいだいて断食し、34歳で憤死する。
しかし、その後も鬼と化して『金烏玉兎集』を求めた。

日本では、仲麻呂が玄宗に重用されて朝衡という唐名を名乗り、出世を重ねているため、
天皇の勅命を捨てたという噂が流たため逆臣ということになり、所領が没収された。
代わりに吉備真備が遣唐使として派遣され、『金烏玉兎集』を持ち帰る勅命を受けた。

その後、鬼と化した仲麻呂は、唐に来た吉備真備を助け、難解な「野馬台の詩」の解読や、
囲碁の勝負など何度も助力し、『金烏玉兎集』を持ち帰るのに成功されている。

阿倍仲麻呂 - Wikipedia より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E5%80%8D%E4%BB%B2%E9%BA%BB%E5%91%82






6 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:29:26.63 ID:GWfZ71kK0
【藤原広嗣】(ふじわら の ひろつぐ:生年不詳 - 天平12年11月1日(740年11月28日))

葛飾北斎:藤原広嗣の■霊(れいりょう)/玄暴僧正(「絵本和漢魁」より)



天平一二年、大宰府にあった広嗣は、八月、時政の得失を論じるとともに、天地災異のことを陳べ、
僧・玄昉、吉備真備らを中央政界から排除することを要求する上表文を提出、
中央政府の返事を待たずに、弟の綱手らとともに挙兵にふみ切りました。
対する朝廷は、参議大野東人を大将軍に任命して東海、東山、山陰、山陽、南海五道から
一万七千人を動員、関門海峡をわたって三鎮攻略に成功します。
――結局、広嗣軍は総崩れとなり、綱手とともに斬殺されます。

この乱が聖武天皇の政局に与えた影響は大きく、天皇は伊賀、伊勢方面に行幸し、
以後約六年間にわたって、都は恭仁京、難波京、紫香楽宮の間で安定せず、
大宰府も七四二年から三年余りの間廃止され、かわって鎮西府が置かれて警戒体制となります。

この間に勢力を盛り返した藤原氏は、玄昉を大宰府に送りますが、
天平一八年の観世音寺での式典の最中に、突如として雷光の中に真っ赤な衣と冠をつけた
広嗣の怨霊があらわれて、玄昉の体を引き裂いたといいます。
黒雲に包まれた玄昉の体は、その翌年になって、ばらばらと奈良の都に降りそそいだともいわれます。
奈良市高畑町には、その玄昉の髑髏塚ともいわれる頭塔があります。

日本の怨霊――藤原広嗣 - 人生の謎學 より一部加筆して転載
http://blog.goo.ne.jp/syncr/e/d25313643cc65dafd9537d5f51eb3b60






7 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:33:17.40 ID:GWfZ71kK0
【菅原 道真】(すがわら の みちざね:承和12年6月25日(845年8月1日)- 延喜3年2月25日(903年3月26日))

月岡芳年:皇国二十四功/贈正一位菅原道真公



豊原国周:神霊菅原実記



小林永濯:<道真天拝山祈祷の図>(肉筆画)



「北の天神縁起」などによると、菅原道真が死んで幾月も経たないある夏の夜、
道真の霊魂が比叡山の僧坊に現れて、尊意(そんい。道真が仏教を学んだ師)にこれから都に出没し、
怨みを復讐ではらす決意を述べ、邪魔をしないようお願いをしたのだそうだ。
・・・・その後、道真の怨霊は暴れまくることになる。

その後数年経った908年10月7日、道真配流の首謀者のひとり藤原菅根(すがね)が
54才でなくなったが、都では道真の怨霊の祟りだという噂が流れたが、翌年、道真の怨霊は
いよいよ核心に迫っていく。






8 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:35:02.32 ID:GWfZ71kK0
道真配流の張本人・藤原時平は、すでにこのとき病床にあったが、天竺渡来の妙薬も効き目がなく、
また陰陽師(おんみょうし)の祈祷の効き目もなかったので、文章(もんじょう)博士・三善清行(きよゆき)は、
自分の長男であり当時都でもっとも有名であった かの浄蔵(じょうぞう)に加持祈祷をさせることになった。

ところが、4月4日のこと、清行が時平のところに見舞いに来ると、
道真の霊は、時平の左右の耳から二匹の青竜となって現れ、次のように語りかけた。
無実の罪で配流となり、太宰府で死んだ私は、今や天帝(梵天ぼんてん・帝釈たいしゃく)の許可を得たので、
怨敵に復讐を加えようと決断をした。なのにおまえの息子浄蔵は頻繁に時平を加持祈祷している。
どうせ無駄なことだから、やめさせよ。」

鬼神を操って冥界のことにも明るい清行は、即座に理解し、浄蔵に時平邸からの退出を命じ、
自分みずからも退出したのだが、まもなく時平の命は絶えたという。






9 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:36:54.74 ID:GWfZ71kK0
時平の命を奪った道真の霊は、その後ますます激しさを加え、時平の子孫たちを次々と死に追いやり、
遂に923年、醍醐天皇の皇太子の命まで奪うに至る。

そして930年6月26日には、清涼殿(せいりょうでん)に落雷が起こった。
これが凄かったようだ。昼すぎの頃、愛宕山の上より起こった黒雲はたちまち雨を降らせ、
にわかに雷鳴を轟かして清涼殿の上に雷を落とし、神火を放った。

この結果、殿上の間に侍していた大納言 藤原清貫は胸を焼かれて死亡し、
右中弁 平希世(まれよ)の顔は焼けただれた。また紫宸殿(ししんでん)にいた者のうち、
右兵衛佐 美努忠包(みぬのただかね)は髪が焼けて死亡、紀陰連(きのかげつら)は腹部が焼けただれて悶乱、
安曇宗仁(あずみむねひと)膝を焼かれて倒れ伏すというありさまであった。

そして、この落雷で、天皇も病に伏し起きれなくなってしまった。

菅原道真の怨霊 より転載
http://www.kuniomi.gr.jp/togen/whatsnew/mitizane.html






10 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:39:11.49 ID:GWfZ71kK0
【六条御息所】(ろくじょうのみやす(ん)どころ)

月岡芳年:月百姿/源氏 夕顔巻



源氏17歳夏から10月。従者 惟光の母親でもある乳母の見舞いの折、
隣の垣根に咲くユウガオの花に目を留めた源氏が取りにやらせたところ、邸の住人が和歌で返答する。
市井の女とも思えない教養に興味を持った源氏は、身分を隠して彼女のもとに通うようになった。
可憐なその女は自分の素性は明かさないものの、逢瀬の度に頼りきって身を預ける風情が心をそそり、
源氏は彼女にのめりこんでいく。

あるとき、逢引の舞台として寂れた某院(なにがしのいん、源融の旧邸六条河原院がモデルとされる)に
夕顔を連れ込んだ源氏であったが、深夜に女性の霊(六条御息所とも言われるが不明)が現れて恨み言を言う
怪異にあう。夕顔はそのまま人事不省に陥り、明け方に息を引き取った。

夕顔 (源氏物語) - Wikipedia より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%95%E9%A1%94_(%E6%BA%90%E6%B0%8F%E7%89%A9%E8%AA%9E)






11 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:42:03.71 ID:GWfZ71kK0
【崇徳天皇】(すとくてんのう:元永2年5月28日(1119年7月7日)- 長寛2年8月26日(1164年9月14日))

歌川国芳:百人一首之内/崇徳院



哀れな死を遂げた崇徳天皇には、古くから怨霊伝説が囁かれるようになった。
崇徳天皇の死後すぐに乱の勝者であり新時代の旗手となるはずであった二条天皇、近衛基実らが若くして他界する。

そして武士である平氏が権力を振るうがその間に太郎焼亡・次郎焼亡といった大火事が起こり、
末期には叛乱が相次ぎ(下記の諡号制定はこの時期であり、既に怨霊と深く認識されていた)、
更には養和の飢饉が起こる。そして平家の都落ち後の木曾義仲による暴虐と、京には凶事が連続した。
やがて源平争乱を経て鎌倉幕府が成立、承久の乱で後鳥羽上皇を流刑に処するに至ると、
朝廷ではいよいよ崇徳の祟りが起こったと恐れたと言う(御霊信仰)。

崇徳天皇 - Wikipedia より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B4%87%E5%BE%B3%E5%A4%A9%E7%9A%87






12 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:44:07.63 ID:GWfZ71kK0
桂宗信:<白峯>(「雨月物語」挿絵より)



すると西行は、「君がそれほどまでに魔界の悪業に繋がれて、仏土から数億万里も隔たってしまったのならば、
もはや私が申し上げることはありますまい」と言って、ただ黙って崇徳院と対座しているばかりであった。
 
その時、峰谷が揺れ動き、風が木々を倒さんばかりの勢いで、砂を空に巻き上げた。
そして見る見るうちに、一塊の陰火が新院の足元から燃え上がり、山も谷も昼間のように明るくなった。
光の中に、新院の御表情をよくよく拝見すると、朱色の御顔、膝まで伸びた茫々髪、白い目を吊り上げて、
灼熱の息を苦しそうについておられる。御衣は柿色でひどく煤けていて、手足の爪は獣のように生え伸び、
その御様子はさながら魔王のようで、みすぼらしいが恐ろしくもある。新院は空に向かって、
「相模、相模」とお呼びになった。すると、「あっ」と答えて鳶の様な化鳥が空から飛んできて、
新院の前に伏せてご命令を待った。

雨月物語:現代語訳/白峯 より転載
http://mouryou.ifdef.jp/ugetsu/shiramine.htm






13 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:45:24.67 ID:K09wsU4e0
なんだこのスレ

もっとやれ






14 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:50:09.16 ID:GWfZ71kK0
【源義平】(みなもとよしひら:永治元年(1141年)- 永暦元年1月25日(1160年3月4日))

歌川芳房:清盛 布引滝遊覧 義平霊 難波討図



月岡芳年:清盛入道 布引滝遊覧 悪源太義平霊 討 難波次郎
vlippan101564


月岡芳年:新形三十六怪撰/布引滝 悪源太義平霊 討難波



その後、義平は近江国に潜伏するが1月25日に石山寺に潜んでいたところを発見され、
難波経房の郎党に生け捕られた。

義平は六波羅へ連行され、清盛の尋問を受けた。義平は「生きながら捕えられたのも運の尽きだ。
俺ほどの敵を生かしておくと何が起こるかわからんぞ、早よう斬れ」と言ったきり、押し黙ってしまった。






15 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:51:07.37 ID:GWfZ71kK0
義平は六条河原へ引き立てられた。太刀取りは難波経房。
「俺ほどの者を白昼に河原で斬るとは、平家の奴らは情けも物も知らん。
阿倍野で待ち伏せて皆殺しにしてやろうと思ったのに、信頼の不覚人に従ったため
できなんだのが悔やまれるわ」と憎まれ口を叩くと、経房へ振り向き
「貴様は俺ほどの者を斬る程の男か?名誉なことだぞ、上手く斬れ。まずく斬ったら喰らいついてやる」と言った。

「首を斬られた者がどうして喰らいつけるのか」と問うと、
「すぐに喰らいつくのではない。雷になって蹴り殺してやるのだ。さあ、斬れ」と答えて義平は斬首された。享年20。

それから8年後、難波経房は清盛のお伴をして摂津国布引の滝を見物に行った時、
にわかに雷雨となり、雷に打たれて死んだという。

源義平 - Wikipedia より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E7%BE%A9%E5%B9%B3






16 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 18:55:23.28 ID:GWfZ71kK0
【平家の亡霊】

歌川国芳:<大物浦平家の亡霊>



歌川芳員:源義経平知盛霊逢図



月岡芳年:新形三十六怪撰/大物之浦ニ霊平知盛海上ニ出現之図



兄、頼朝と不和になり西国へ渡ろうと、摂津国の大物の浦から船出した義経一行だったが、
俄かに黒雲が湧き、嵐が吹き起こり、壇ノ浦で滅ぼされた平家の亡霊が現われ、行く手を阻んだ。
平知盛の亡霊が薙刀を振りかざして襲い掛かり、義経は刀を抜いて戦おうとするが、これを弁慶が
「打物業にては叶うまじ」と押し止め数珠を取り出し一心に祈祷し、法力によって亡霊を退散せしめた。






19 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 19:10:39.10 ID:GWfZ71kK0
【鵜飼・勘助の亡霊】

月岡芳年:日蓮上人 石和河にて鵜飼の迷魂を済度したまふ図



月岡芳年:情得感檀形(せいうかんだんけい)/怪風:鴉飼勘作(尾上菊五郎)



甲斐国(山梨県)は身延山の麓、石和村(現山梨郡石和市)の石和川に、
殺生の罪で死罪となった鵜飼・勘助の霊が、夜毎に怪火とともに現れた。

この勘助は、殺生を禁止する流域において漁をしていたために、
捕らえられ、水底に沈められてしまったが、禁を破ったとはいえ、
あまりにも酷い仕打ちのため、亡霊となって土地の人を悩ましていた。

そこで、日蓮宗の宗祖として知られる日蓮が、これを供養するために、
法華経の経文6万9384文字を一文字ずつ石に書いて川底に沈めた。
それ以来、この地に、怪火と勘助の亡霊が現れる事は無くなったという。






20 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 19:18:35.40 ID:GWfZ71kK0
【楠木正成】(くすのき まさしげ:不詳 - 延元元年/建武3年5月25日(1336年7月4日)

歌川国芳:六様性国芳自慢/赤口・大森彦七



歌川芳勝:大森彦七



月岡芳年:新形三十六怪撰/大森彦七道に怪異に逢ふ図



湊川の合戦で楠正成を討ち取った功により、伊予国に所領を賜った大森彦七は、
祝いの猿楽に向かう途中、17、8歳と見える赤い袴の女房に出会う。

山道は難儀であろうと女を背負って歩いていくと、半町ばかり行ったところで
女は俄かに身の丈8尺ばかりの鬼となり、彦七の髪を掴み虚空に昇らんとした。

彦七は、この化け物と取り組んだが、供の者が近寄ると、化け物はかき消すように消え失せた。
この化け物は、実は楠木正成の怨霊で、足利尊氏の天下を覆すために、彦七の持つ宝剣を狙ったのだった。






31 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 20:50:18.68 ID:ct8LyXTp0
この>>1のスレちょくちょく見かけるけど、過去にどんなスレやってたんだ?
見逃したりしたのあるから見たいんだけど






32 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 21:10:09.95 ID:b91nf91/0
召喚師の浮世絵画像を貼ってみる
妖怪の浮世絵画像を貼ってみる
水棲動物の浮世絵画像を貼ってみる
動物の浮世絵画像を貼ってみる
鳥の浮世絵画像を貼ってみる

これで全部?






37 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 21:48:08.82 ID:IsJhKQ7K0
このスレ以外全部見逃してる俺はどうすればいい
見たかった






43 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 22:13:15.55 ID:HwgGte8A0
>>37
えっと、上の方で出てる纏めサイト様の記事ですが、
「光と影~」以外は下記の通りです。

「妖怪の浮世絵画像を貼ってみる」
http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-1236.html

「召喚師の浮世絵画像を貼ってみる」
http://blog.livedoor.jp/hisabisaniwarota/archives/51666221.html

「動物の浮世絵画像を貼ってみる」
http://hamusoku.com/archives/3048298.html

「水棲浮世絵画像を貼ってみる」
http://hamusoku.com/archives/3070250.html

「鳥の浮世絵画像を貼ってみる」
http://hamusoku.com/archives/3121654.html






44 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 22:14:26.56 ID:tfJdR8Lb0
俺も東方厨だけど元ネタはエグいのが多いよなwwwww

猫又おながいします






51 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:07:28.63 ID:HwgGte8A0
>>44
…えー、ご期待に添えたいのは やまやまでございますが、
今回は幽霊限定なので猫又は無いのでございます…(;´Д`)

一応、まとめスレの妖怪編の方には載ってますので、
そちらをご覧頂けましたら幸いでございますm(_ _)m






47 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 22:25:32.06 ID:HwgGte8A0
新田 義興】
(にった よしおき:元徳3年/元弘元年(1331年)- 正平13年/延文3年10月10日(1358年11月11日))

長谷川雪旦:矢口の故事(「江戸名所図会」著:斎藤長秋 より)



歌川国芳:新田左兵衛佐義興



新田義興は新田義貞の次子で、たびたび戦功をたて、
父の死後も南朝方の有力武将として際立った存在であった。

足利方はこれを除くため謀計をめぐらし、竹沢右京亮、江戸遠江守、同下野守らを義興のもとに潜入させ、
延文3年(1358)鎌倉に攻め入るチャンスと奸言した。

これを信用した義興は、ひそかに主従わずか13騎の少勢でこの地にいたり、
矢口渡で多摩川を渡るため船に乗ったところ、船頭が船底にしかけた穴の栓を抜き、船は水中に沈没する。

対岸からは(味方と思っていた)江戸氏の軍勢が攻めかけ、義興は、はじめて謀略を知って激憤したが
時すでにおそく自刃して果てた。

その後、江戸氏らに義興の怨霊の雷電の怪異がおこり、また入間川に陣した足利方にも怪異な火災があった。
矢口渡では毎夜光物が出て往来の人々を悩ませ、たたりがあると評判になったので、
土地の人が義興を埋葬した塚に一社を造立したのが新田神社であるという。

新田義興伝承 より転載
http://kkubota.cool.ne.jp/yaguchiwatashi.html






48 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 22:28:42.90 ID:skKsEWwu0
色が600年以上昔のものとは思えないな・・・





52 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:13:46.02 ID:HwgGte8A0
【伊賀局】((いがのつぼね:生年不詳 - 元中元年/至徳元年10月13日(1384年11月26日))

歌川広重:小倉擬百人一首/伊賀局



楊州周延:東絵画夜競/伊賀の局



月岡芳年:月百姿/吉野山夜半月



伊賀の局は、新田義貞(にったよしさだ)の四天王の一人、篠塚伊賀守(しのづか いがのかみ)の娘で、
後醍醐天皇の寵姫である新待賢門院(しんたいけんもんいん)に仕えた女官です。
のちに女官を辞し、楠正儀(くすのき まさのり:?~1389? 楠正成の三男)に嫁いだといわれています。






53 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:15:03.91 ID:HwgGte8A0
正平2年(1347年)の春より、吉野の内裏には さまざまな怪異が起こり、
廷臣を初めとする人々はこれに恐れ戦いていました。
ある夏の夜のこと、局は、ふと庭に涼みに降り、戯れに

涼しさを まつ吹く風に わすられて 袂に宿す よはの月かげ

と詠じたところ、後ろより乾びた声がしたので何事かと振り返ると、そこには、
かつての後醍醐天皇の廷臣で既に死去していた坊門清忠(ぼうもん きよただ:?~1338)の亡霊がおり、
これまでの怪異は自分の起こした事であると述べ、勅勘を被ったまま死んだ我が身に対して、
是非とも赦しを請うために現れたのであると言うのに対し、局は少しも恐れることなくこれを諭し退けたのでした。

また、このエピソードが収録されている原典の「吉野拾遺」では、
亡霊は坊門清忠ではなく、藤原基任(もととう)となっています。

魁一文字/浮世絵で見る奈良・大和の歴史と伝説 5.南北朝の動乱 より転載
http://mtsbm6ar.ld.infoseek.co.jp/ukiyoe-yamato05.htm






54 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:19:42.79 ID:HwgGte8A0
【宗祇と古寺の霊】

月岡芳年:新形三十六怪撰/やとるへき水も氷にとちられて 今宵の月は更にこそあり 宗祇



宗祇が旅行中に怪しい事が起きる屋敷があることを知りそこに泊まった。
丑三つ時に幽霊が現れたので上の句を詠んだところ幽霊は感服して二度と現れなくなった。

宗祇 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%97%E7%A5%87

幽霊 | ユウレイ | 怪異・妖怪伝承データベース より転載
http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/4110022.shtml






55 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:26:46.11 ID:HwgGte8A0
【大谷 吉継】(おおたに よしつぐ:永禄2年(1559年)- 慶長5年9月15日(1600年10月21日)

月岡芳年:魁題百撰相 金吾中納言秀秋



小早川秀秋は木下家定(北政所の兄)の五男であるが、秀吉の養子となり、
のち小早川隆景の養子となって小早川秀秋を名乗った男である。

関ヶ原大戦時は、西軍の一翼として15000人を率いて松尾山に布陣していた。
これより先に、秀秋は東軍所有の伏見城攻めに参加していたが、
実は家康から事前に書状を受け取り、内応を諾していたらしい。

小早川秀秋は開戦後、しばし日和見をしたが、正午ごろ東軍として参戦。
西軍・大谷吉継の隊に攻め寄せた。この秀秋の裏切りにより、西軍は総崩れ。
大谷吉継は、小早川隊とそれに相次いで寝返った脇坂安治他の多軍勢を
相手に反撃を演じ、ついに多勢に無勢、退却することはなく自刃して果てた。

大戦後、家康から多大な恩賞を受けた小早川秀秋であったが、大谷吉継の亡霊に毎晩あの世へ誘われ、
慶長7年(1602)10月18日、享年21歳で死亡した。亡霊におびえ疲れた狂死であったという。

関ヶ原ブログ:亡霊に殺られた小早川秀秋 より転載
http://blog.livedoor.jp/mansaku21/archives/23980518.html

大谷吉継 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E5%90%89%E7%B6%99






56 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:34:12.94 ID:HwgGte8A0
【応挙の幽霊】

月岡芳年:応挙之幽霊



円山応挙は、円山派の始祖としてあまりにも有名だが、
一説には「足の無い幽霊画」の始祖としても知られる。

この作品は、応挙が描く幽霊が、あまりに真に迫ったためか、
絵の中から抜け出してくるというもの。

円山応挙 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E5%B1%B1%E5%BF%9C%E6%8C%99






57 :名前:元HELP◆n8DM/3U.xE:2010/05/10(月) 23:38:49.93 ID:9hw3o30vP
         (⌒) (⌒)
         ,Y'´ ̄`ヾ.         素晴らしいスレだ
         ノく,ノ ノハ )),         これは>>1乙ではなくて
          (ハ> ゚ ヮ゚ノ>         ただのお仕置きだ
       /|´ .||?  `ヽ        全く、変な勘違いをしないでもらいたい…
       〈 ゝ_|||_,ィ´ ̄,〉   ──、
     .) ̄ ̄ __ソ  .ノ // ̄\\
    /_/ ̄´ノヽ、__,. イ、/ /     | |
        /_:::::::::::)  |::::ヽ     ゝ''
       〈\、>/  /::::::::::',
        ヽ /  />::<ニ>:|
        ノ  ,./  ̄| ̄|´
   /^ヽ_/  ヽ、 )   i;二!  /⌒l
   し/´ .(0>>1(0)ヽ__(___ヽ/つ ノ
    ゝ (;´Д`)______/
    /  ノ  ,r-っ
   〈_ ̄ ̄ メ  ))
      ̄ ̄`ヽ`つ て バンバン
        )/V Vヽ(






58 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:45:00.34 ID:HwgGte8A0
さて、ここからは歌舞伎&浄瑠璃に登場する幽霊達を紹介していきます。
各作品のストーリーに関しては、併記のwiki等を参照してください。






59 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:47:23.37 ID:HwgGte8A0
【お岩・小仏小平(こぼとけこへい)】

歌川国貞:古今大当戸板かへし/お岩小平:尾上菊五郎・民谷伊右衛門:関三十郎」



葛飾北斎:百物語/お岩さん



春好斎 北洲:お岩(上方絵)



歌川国芳:<東海道四谷怪談>



楊州周延:形見草四谷怪談



「歌川国貞:古今大当戸板かへし」:
この作品は仕掛け絵となっていて、戸板の部分をめくるとお岩・小平が交互に現われるようになっている。

「春好斎 北洲:お岩(上方絵)」:
「上方絵」とは、江戸の浮世絵に対して、上方、つまり京都や大坂で作られたものを指す。
作品の大半は役者絵で、江戸のものとは異なり重厚で粘っこい描写が特徴の似顔絵表現を持つ。

四谷怪談 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E8%B0%B7%E6%80%AA%E8%AB%87






60 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:49:18.09 ID:ivAkgAIk0
>>59
一番上どういうことだってばよ






61 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:50:46.20 ID:A7GNDKC70
>>60
立体視できるんじゃね?






63 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:54:31.72 ID:b91nf91/0

    △
  ( ・∀・)<上方絵イイネ!
  (υυ)
   |ノ 






64 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/10(月) 23:55:37.38 ID:HwgGte8A0
【お菊】

歌川国芳:<播州皿屋敷>



葛飾北斎:百物語/さらやしき



歌川広重:<お菊と焼継屋>



豊原国周:<皿屋敷化粧姿見>



月岡芳年:新形三十六怪撰/皿やしき於菊の霊



「歌川広重:お菊と焼継屋」
焼継屋(やきつぎや)は、陶器などを修理するリサイクル業者。
割れた器を、ガラスを細かく粉末状にした「ふのり」や、
鉛を主成分とする白玉粉を加熱したもので接着して焼き直した。
また、ふのりや白玉粉以前には漆を加熱して接着していたとの事。

皿屋敷 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%BF%E5%B1%8B%E6%95%B7






65 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:07:49.77 ID:A7GNDKC70
幽霊物は迫力があって怖いですな





66 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:11:40.31 ID:+HVSnCYl0
【累】(かさね)

歌川豊国:<累淵扨其後>(かさねがふち さてもそののち)



葛飾北斎:累の怨魂/祐天和尚(「北斎漫画」より)



歌川豊国:累井筒紅葉打敷(かさねいづつもみじのうちしき/著:山東京伝)



歌川国芳:木曾街道六十九次之内/鵜沼:与右エ門・女房累



歌川豊国(3代目):見立三十六歌撰之内/累の亡魂



累ヶ淵 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%AF%E3%83%B6%E6%B7%B5






69 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:20:59.34 ID:+HVSnCYl0
【小幡 小平次】(こはだ こへいじ)

葛飾北斎:百物語/こはだ小平次



歌川国貞:<東鑑怪談噺>(あずまかがみかいだんばなし)



歌川豊国(3代目):<怪談木幡小平治>



※歌川国貞と歌川豊国(3代目)は同一人物。弘化元年(1844年)の豊国の命日に二代目豊国を称した。
しかし、初代の養子であった歌川豊重が既に二代目豊国を自称していたが、これを見事なまでにスルー。
なので、国貞は正確には3代目豊国となる。

小幡小平次 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B9%A1%E5%B0%8F%E5%B9%B3%E6%AC%A1






74 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:37:08.15 ID:+HVSnCYl0
【初花】(はつはな)

歌川国芳:賢女烈婦伝/初花



月岡芳年:和漢百物語/下部筆助



月岡芳年:新形三十六怪撰/節婦の霊滝に掛る図



「箱根霊験躄仇討」(はこねれいけんいざりのあだうち)/初演:享和元年(1801年)
飯沼勝五郎は妻の初花とともに父の敵(かたき)をもとめて旅をするが,病から両足が不自由となる。
箱根で初花は返り討ちにあうが,亡霊となって滝にうたれて祈願すると,勝五郎の足がなおり敵討ちをはたす。
享和元年(1801)司馬芝叟(しそう)が実録を浄瑠璃に脚色。

初花・勝五郎 とは - コトバンク より転載
http://kotobank.jp/word/%E5%88%9D%E8%8A%B1%E3%83%BB%E5%8B%9D%E4%BA%94%E9%83%8E






75 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:45:24.35 ID:+HVSnCYl0
【浅倉当吾/佐倉惣五郎】(あさくらとうご/さくらそうごろう)

歌川国芳:浅倉当吾亡霊



歌川国芳:<東山桜荘子>



歌川国芳:木曾街道六十九次之内/細久手・堀越大領



月岡芳年:和漢奇談鑑/佐倉宗吾



佐倉惣五郎 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E5%80%89%E6%83%A3%E4%BA%94%E9%83%8E

義民の世界 佐倉惣五郎伝説
http://www.rekihaku.ac.jp/about/books/1.html






76 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 00:52:42.85 ID:Vkv6XS0J0
>>75
3枚目の後ろのやつ少しかわいい






78 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:08:20.61 ID:+HVSnCYl0
【清玄】(せいげん)

歌川豊国(3代目):見立三十六歌撰之内/清玄



歌川豊国(3代目):<恋衣雁金染>(こいごろもかりがねぞめ)



月岡芳年:新形三十六怪撰/清玄の霊 桜姫を慕うの図



桜姫東文章 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E5%A7%AB%E6%9D%B1%E6%96%87%E7%AB%A0






79 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:10:32.24 ID:Vkv6XS0J0
三枚目が地味にこわい





81 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:14:52.46 ID:+HVSnCYl0
【法界坊・野分姫】(ほうかいぼう・のわきひめ)

歌川国芳:<怪談隅田川>





隅田川続俤 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%85%E7%94%B0%E5%B7%9D%E7%B6%9A%E4%BF%A4






82 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:21:12.04 ID:+HVSnCYl0
【お露】(おつゆ)

月岡芳年:新形三十六怪撰/ほたむとうろう



豊原国周:怪談牡丹灯篭



牡丹灯籠 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A1%E4%B8%B9%E7%81%AF%E7%B1%A0






85 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:27:22.07 ID:+HVSnCYl0
【妲妃の於百と亡霊達】(だっきのおひゃく)

月岡芳年:美勇水滸伝/賤の女 於百



月岡芳年:英名二十八衆句/妲妃の於百



お百は、京都九条通の賤家の生まれ。
美貌の持ち主で、14歳で祇園中村屋の遊女となり、鴻池善右衛門に身請けされた。
江戸役者津打友蔵と姦通し、江戸に下り、友蔵の死後新吉原の尾張屋清十郎の女房となり、
佐竹家の臣である那河忠左衛門の妾となり、秋田騒動に関係し名を「りつ」と改めた。

那河が秋田騒動の中川采女で、那河は宝暦7年6月処刑されたが、
お百は奉公人であるとしておとがめなく、間もなく江戸に出て、
高間騒動の高間磯右衛門の妾となったという。

その間男性を殺害すること5たびにわたり、宝暦年間の退廃期を代表するとされる。

妲己 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%B2%E5%B7%B1






86 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:38:20.74 ID:+HVSnCYl0
以下の2作品は上演作品名のみで、演目の内容が良く分かりませんが
もしかしたらご存知の方がおいでかもしれませんので、とりあえず、
貼るだけ貼っておきます。

【八重機姫】(やえはたひめ)

歌川豊国(3代目):<御伽譚博多新織>(おとぎばなしはかたのいまおり)



【鎌田又八・菊野】

歌川豊国(3代目):<松高手毬諷実録>(なにたかしてまりうたじつろく)







87 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:42:33.41 ID:+HVSnCYl0
替わってこの次は、版本の中に描かれた幽霊を紹介していきます。
なお、草双紙の中でも合巻(ごうかん)までカバーするとなりますと
膨大な量になりそうなので、ここでは読本(よみほん)のみに限定します。






89 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:47:57.80 ID:+HVSnCYl0
【国字鵺物語】(おんなもじぬえものがたり:文化5年/1808年)
著:芍薬亭主人 画:葛飾北斎




【あらすじ】:平安時代、鳥羽上皇は父である白河帝が亡くなると、
高陽院・美福門院の二人を新しく妃とし、美福門院に生ませた子を近衛帝とした。
これに対し、待賢門院(崇徳天皇の母)は鳥羽上皇の寵愛をつなぎとめようとして
韓衣(からぎぬ)・玉環(たまき)という二人の美女を献上した。
それに対し、高陽院も石川十郎義俊の娘、此君(このきみ)を献じる。

上皇は、この3人を等しく寵愛し、当の3人も仲が良かったが、嫉妬に駆られた美福門院は
仲の好い3人にわざと上皇の寵愛を比べさせ、また韓衣が上皇の子を懐妊すると、回し者を使い
韓衣に懐剣を持たせ上皇にその旨を告げ口する。韓衣が寝室にまで懐剣を所持していた事から、
上皇は激怒し、これを捕らえ、共謀者と思った玉環、此君を責め殺し、韓衣を縊り殺す。
その上、3人の美女の死体を清水の丘に埋めて「畜生塚」(けものづか)と呼ばせたのだった。






91 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:52:51.38 ID:+HVSnCYl0
【新累解脱物語】(しんかさね げだつものがたり:文化4年/1807年)
作:滝沢馬琴 画:葛飾北斎




【あらすじ】:美貌の娘、玉芝は医者の西入権之丞と通じて下総国の羽生村を出る。
二人は武蔵野で賊に襲われ離れ離れとなり、玉芝は城主・千葉惟胤に助けられ、
その息女である田糸姫の侍女となる。田糸姫は自身の醜い面貌を はかなんでいたが、
後に権之丞と結婚し、そこで玉芝と権之丞は思わぬ再開をする。

玉芝は、しつこく言い寄る与左衛門を欺こうと、自分の身代わりに主人の醜婦である
田糸姫を添わせようとし、怒った与左衛門は姫を隅田川に突き落として殺害してしまう。

権之丞は姫が行方不明になったという理由で、玉芝を側室として迎え入れ十年余りが過ぎたが
ある夏の世に隅田川に船を出していたところ、田糸姫の亡霊が現われたのでこれを切り払うが
気が付くと、権之丞は同乗していた玉芝の首を刎ねていたのだった。






93 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:58:28.05 ID:BuLEOJd9P
    , - 、  オバケダゾー     
  ヽ/ 'A`)ノ  . - 、
   {  /   、('A` }ノ ヒャー
   ヽj     )_ノ






94 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 01:58:54.87 ID:gvC5s7Xe0
田糸姫に表情が無いのが怖い





97 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:03:33.92 ID:+HVSnCYl0
【霜夜星】(しもよのほし:文化5年/1808年)作:柳亭種彦 画:葛飾北斎






 

【あらすじ】:高西伊兵衛は悪党の手から、美女・花子を救うが、再びさらわれてしまう。
花子を探して武蔵国に来た伊兵衛は、醜女・お沢の婿となるが、花子を見つけ出し密会を重ねる。

夫に虐待されたお沢は自害し、その怨霊は怪蛇や鼠となって祟りをなし、伊兵衛と娘を取り殺す。
しかしその後もお沢の怨念は静まらず、猛威を振るうのであった。






98 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:06:31.46 ID:+HVSnCYl0
【夢恋舟孟】(こいのうきはし:文化6年/1809年)作:楽々庵 桃英 画:葛飾北斎




【あらすじ】:友野 其道(ともの きどう)の娘、お陸(りく)と
隣家の紙屋の息子、幸助は、七夕の短冊が風に飛ばされて互いの手に
渡った事から両想いとなり、毎夜、幸助の魂が お陸のもとを訪れる。

それとは別に、夜八(やはち)・お丑(うし)夫婦は、座頭の淡都(あわいち)を殺害し、
奪った金子(きんす)で旅籠を営むが、自分達が殺した淡都の霊が毎夜現われてお丑を苦しめ、
火の車に乗せて連れ去ってしまう。






99 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:09:56.81 ID:+HVSnCYl0
さて江戸が終わって時代は明治へと移り変わっても、
人の心はそう簡単には変わらぬもの。相も変わらず、
幽霊ネタが続きます。

落合芳幾:東京日々新聞 百一号




【記事要約】
二人の子供を残して亡くなった母親の霊が、夜な夜な現われる話があるというが、
文明開化の今日(こんにち)、このような虚説は、全くもって有り得ぬ事である。






101 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:12:56.93 ID:+HVSnCYl0
落合芳幾:東京日々新聞 八百五十一号



【記事要約】
小川町(現・東京都千代田区)の小林某氏の弟、斎藤某氏は台湾出兵で病死した。
ある日のこと、小林氏は義弟を悼み、夕方書斎で一人、酒を飲んでいた。

すると外で物音がし、犬猫かと思って見れば、そこに居たのは在りし日の姿の義弟であった。
義弟は「只今帰りました」と笑いながら部屋に入ってきたので、斎藤氏は思わず叫び声を上げ、
部屋から飛び出した。そして再び部屋に戻ると、その姿は消えていたのだった。






103 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:14:07.87 ID:BuLEOJd9P
                      ∩__/\∩
                    / ノ  ̄ ̄ `ヽ、
                    /    ○  ○|
                   |       ( _●_)ミ
                   彡、,      |∪| ノ
                  /         ヽノ
                   ノ      \\
               /     __\ \\
              // / / / /  |  | |
            / // // /   \_/ヽ'






104 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:16:26.98 ID:gvC5s7Xe0
>>103
何でもあるなw






107 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:22:12.22 ID:BuLEOJd9P
>>104
クマーのAAは多彩だからなw

  _____
  ||// ∧_∧|∧_∧
  ||/  ( ´・ω・)(    ) クマが迫っている気がする
  ||   (    )|(  ● )
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u'

   _____
  ||// ∧_∧|∧_∧
  ||/  (n´・ω・)n   )  見られてる気がする
  ||   (ソ  丿|ヽ ● )
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u'

   _____
  || ●   ●|∧_∧
  ||   ( _●_)(n´・ω・n) クマなんて居ないのに迫っている気がする
  ||、   |∪| |(     .)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u'






105 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:16:42.23 ID:+HVSnCYl0
月岡芳年:郵便報知新聞 第六百五十一号



【記事要約】
明治2年、大坂相生町の倉谷利兵衛宅に強盗が押し入り、倅の元吉はそのショックで口がきけなくなった。
父の利兵衛は、そのことで気を病み、息子の事を案じるあまり心労で亡くなってしまった。

すると不思議な事に、その日の夜、元吉が7年振りに言葉を取り戻した。家内一同は驚くやら喜ぶやら。
これは、きっと利兵衛が神仏に死誓をした効験であろうと互いに話したのだった。






106 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:21:23.71 ID:+HVSnCYl0
月岡芳年:郵便報知新聞 第六百十四号



【記事要約】
大坂の強盗「小伝法の庄吉」は、多くの人々を殺害したが、剣術・柔術の達人だったために
幾度も警察の追及を逃れてきたが、ある時、自分の殺した者達の幽霊が昼夜を問わず纏わり付き
このために前後不覚となって、ついに捕縛されるに至った…とは庄吉本人の弁である。






112 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:29:55.14 ID:+HVSnCYl0
さてさて、はたと気付けば、既に時刻は草木も眠る丑三つ時。
つきましては、いよいよ最後になりましたが、締めとしまして
維新の三傑として知られる「あの人」を紹介致したく存じます。

【西郷隆盛】

月岡芳年:西郷隆盛霊幽冥奉書







114 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:33:18.92 ID:CaPj1/P90
>>112
鬼気迫るものがあるのだが、どうしても笑ってしまうわ






115 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:35:24.16 ID:mOzUvx9P0
ヤーサンじゃねーか





116 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:36:17.30 ID:gvC5s7Xe0
しかし、毛の表現すごいな 凄い





119 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:50:04.89 ID:+HVSnCYl0
あと、ついでに今回の掲載作品の解説をするにあたって参考にした本を
挙げておきますので、ご興味のある方は是非ともお読みになってみて下さいね。

国書刊行会(北斎妖怪百景・芳年妖怪百景など)
http://www.kokusho.co.jp/series/youkaigashu.htm

奇想の江戸挿絵 (集英社新書ヴィジュアル版) 著:辻 惟雄
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4087204405/ref=sib_rdr_dp

文明開化の錦絵新聞―東京日々新聞・郵便報知新聞全作品(千葉市美術館)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4336049963/ref=sib_rdr_dp

…それでは、今回も保守に御尽力下さいました皆様方に
感謝御礼をば申し上げつつ、今宵はこれにて御免致します。
どうも有り難う御座いました! m(_ _)m



なお、当シリーズで採り上げた人物についてですが、一部の作品に関しては、
幽霊&怨霊として描いた絵がないものは、生前の姿を描いたものも併用しています。
(例:崇徳天皇、累(かさね)等。)

他には、怨霊などとして有名な人物であっても、浮世絵・版本として描かれた作品が
残念ながら私見において見当たらない場合は、これを除いています。(例:早良親王)

また、菅原道真は江戸時代においては天神様としての信仰がもっぱらだったためか、
怨霊(雷)としての姿で描かれたものが殆ど見当たらなかったので、天拝山において
自身の無実を天に訴える姿を、代わりとして掲載しました。以上、何卒ご了承下さい。




120 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:51:55.12 ID:BuLEOJd9P
乙!!
今日も仕事なのにこのスレを見つけてしまったばっかりにwww
スレごと保存するのはアンタのスレくらいだからまた期待してるよ






121 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/11(火) 02:52:11.20 ID:gvC5s7Xe0
眼福でした。良い眠りを。





124 :名前:元HELP◆n8DM/3U.xE:2010/05/11(火) 08:06:49.27 ID:v6AA389fP
次はなんだろうねぇ?



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5 優れた怪談であり、学園コメディでもある
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5 懐かし作品ですね★
5 10年の時を越えて!!




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投票して下さった皆様ありがとおおおおおお

ttl_2009[1]


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