“くい打ちは環境に悪影響”
K10044017911_1005130546_1005130553
最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

“くい打ちは環境に悪影響”

5月13日 4時45分

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題をめぐって、政府が検討している名護市沖の浅瀬にくいを打ち込んで滑走路を建設する案などについて、環境NGOの「WWFジャパン」は、サンゴ礁などの自然環境が壊滅的な悪影響を受けるおそれがあるとして反対する声明を発表しました。

声明を発表したのは環境NGO「WWFジャパン・世界自然保護基金」です。それによりますと、政府が検討している沖縄県名護市のキャンプシュワブ沿岸部の浅瀬にくいを打ち込んで滑走路を建設する案について、浅瀬にある海草の生息地やサンゴ礁が、くい打ち工事による海底のかく乱や構造物に光を遮られて光合成ができなくなることで壊滅的な悪影響を受けるとしています。また、こうした海草を食べているジュゴンの絶滅を早めるおそれがあるうえ、周辺のサンゴ礁などにもしだいに悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。また、あわせて検討されている鹿児島県徳之島に基地機能の一部を移す案についても、空港の北側にあるサンゴ礁や干潟に飛来する渡り鳥などの生物への影響は避けられないとしています。そのうえで、数多くの固有種をはぐくんできた沖縄など琉球列島に新たな基地を建設することは、生態系の破壊に直結する可能性が高く、固有種の絶滅の原因になりかねないとして、強く反対しています。