平野官房長官と鹿児島県徳之島町の町議会議員との会談を前に、徳之島への基地機能の移転に反対する住民団体が、徳之島町長に対し、島内のほかの2つの町と歩調を合わせて、今後は政府側との話し合いに応じず、移転に反対し続けるよう要望しました。
要望したのは、徳之島への基地機能の移転に反対する住民団体の椛山幸栄代表ら6人で、12日午後、徳之島町役場で高岡秀規町長と面会しました。この中で、椛山代表は「高岡町長が政府と話をしてもいいと言ったことで島民は動揺し、不安を感じている。移設に反対し、ほかの2人の町長と共同歩調を取ってほしい」と述べ、徳之島の3人の町長で歩調を合わせて、今後は政府側との話し合いに応じず、移転に断固、反対し続けるよう要望しました。これに対して、高岡町長は「住民の大多数が反対で占められている。今後もほかの2つの町と連携して、反対していきたい」と述べ、基地機能の移転に反対していく考えを強調しました。ただ、高岡町長は「政府の話を聞かないというのはおかしい。誠意を持って、政府と意見交換をしたうえで、徳之島の民意である反対意見を伝えるべきだ」と述べ、今後も政府側との話し合いには応じる考えを示しました。面会のあと、椛山代表は「断固反対だという高岡町長の意思を確認できてよかったが、町長の言動で民意に亀裂が入ることがないようにしてもらいたい」と述べました。