北海道伊達市の農場で作業する高橋尚子さん
「野菜は人の口に入るから“金メダル”じゃないと許されない」‐。農業への挑戦を表明していたシドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さん(38)が11日、北海道伊達市の農場で、本格的に作業を始めた。
つなぎの作業服に長靴姿で決めた高橋さんは「ランニングシャツは戦闘モードになるけど、つなぎも着やすくてやる気が出る」とにっこり。課外授業で参加した地元の中学生10人と一緒に、スポンサー契約を結ぶ農業生産法人のビニールハウスで、ブロッコリーの種を土に埋める作業などを約3時間行った。作業中、市立大滝中2年で陸上部所属の梅津明莉さん(14)から速く走るこつを聞かれ「ペース配分と練習かな」とアドバイスする場面も。高橋さんは月に1、2度現地を訪れ、作業にあたるという。収穫した野菜は、農業生産法人の親会社の系列温泉ホテルなどで宿泊客らに提供する予定。