会見する堺市子ども相談所の桜井恒男所長(左)ら=大阪府の堺市役所
1歳1カ月の長女に熱湯をかけ、大やけどを負わせたとして、大阪府警は12日、堺市南区原山台5丁、無職井上夢麻(ゆま)容疑者(23)を傷害容疑で逮捕し、発表した。長女はおしりの皮がめくれるなどしており、全治1カ月以上の重傷。井上容疑者は「シャワーの温度を確かめずに(熱湯を)かけた」と容疑を否認している。府警は、誤ってかけたにしては症状が重いことから虐待の疑いもあるとみている。
南堺署によると、井上容疑者は4月上旬、自宅で長女のおしりなどに熱湯で、やけどを負わせた疑いがある。同署は、井上容疑者が「4月9日夜、長女のおしりが汚れていたので、おむつを替えるときに温度を確かめずにシャワーでおしりを洗おうとした」と供述している、と説明している。高温のシャワーをかけただけでできるやけどではないと判断し、逮捕に踏み切ったという。
堺市子ども相談所(児童相談所)によると、井上容疑者は同10日に堺市内の医療機関、12日に大阪府内の別の2カ所の医療機関で長女を受診させた。13日午後に診察した4カ所目の府南部の病院が「やけどが重いので念のため連絡した」と同相談所に通報。翌14日に再診に訪れた際、長女を職権で一時保護した。やけどの程度は表皮の下にまで達する「2度」の重傷だったという。
井上容疑者は母親と弟(20)、長男(1歳11カ月)、長女の5人で府営住宅で暮らしており、夫(25)とは別居中。