与野党は十一日、国会日程をめぐる対立が一気に過熱した。六月十六日の会期末まで一カ月余となり、法案審議を急ぎたい与党が「強行」路線に突き進んだのに対し、野党各党は協調して抗戦する構えをみせた。
衆院議院運営委員会は十一日、北朝鮮船舶に対する貨物検査特別措置法案など八法案と一承認案件を審議入りさせるため、各委員会への法案付託を与党の賛成多数で議決。法案付託は与野党合意で決めるのが通例だが、野党が応じなかったため、採決を決断した。
さらに与党は、官僚の国会答弁禁止などを盛り込んだ国会法改正案について、議会制度協議会で与野党が議論後に国会提出する当初の予定を変更。協議会を経ないまま十三日に提出、審議入りする方針を固めた。
一方、野党は自民党が一部の委員会などを欠席。予算委員会の集中審議に応じない与党にあらゆる手段で攻勢を始めた。
これまでは自民党の審議拒否戦術に公明、共産両党が協力しないなど足並みの乱れが目立っていた。だが、十二日には共産党を含む五党国対委員長会談を開き、国会法改正案の審議入り反対で今国会初ともいえる野党共闘を実現させる勢いだ。 (古田哲也)
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