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宮城野橋、駅前通と接続 仙台市、事業費と工期圧縮

東に向かって見た宮城野橋の完成予想図。右側のビルが「アエル」

 「X(エックス)橋」の愛称で市民に親しまれたJR仙台駅近くの宮城野橋架け替え工事で、仙台市は、新しい橋を駅前通と立体交差させる44年前の計画を改め、駅前通と直接つなぐ方針を決めた。当初計画に比べ、橋の長さは半減し、事業費と工期が圧縮できる。

 最新の交通需要推計に基づき、立体交差が必要なほど交通量が増えないと判断した。本年度着工し、2015年度までの完成を目指す。
 変更後の計画によると、宮城野橋の長さは370メートルから152メートルに短縮される。事業費は当初の計画を約50億円下回る約40億円となり、工期も2〜3年短縮される見込み。片側3車線の直線的な陸橋に生まれ変わり、現在のX橋は撤去される。
 新しい宮城野橋は当初、駅前通を陸橋でまたぎ、愛宕上杉通の交差点に接続する予定だった。都市計画道路として決定したのは1966年。市は2009年度、決定から40年以上が経過したことを踏まえ、将来の交通量の見通しをあらためて検証した。
 県警とも協議した結果、「駅前通との交差点を平面交差に変えても、円滑な交通処理は可能」(市道路計画課)との結論に至ったという。
 事業をめぐり地元住民らは、X橋に使われた石材を歩道に再利用するなど、大正時代の歴史的建造物を後世に伝えようと模索している。
 地域の動きに対し、同課は「広い意味でのまちづくりとして、地元住民の相談に応じたい」と話している。

[宮城野橋]JR仙台駅前の再開発ビル「アエル」北側でJR東北線をまたぐ都市計画道路「元寺小路福室線」の一部。愛称は、橋のたもとの道路が両方とも二またに分かれ、上から見ると「X」の文字に似ていることに由来する。現在の橋は1921年に完成したが、その後の再開発事業で橋の両端が1本の道路に集約されている。


2010年05月04日火曜日

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