ろうそくデモ2年:主張を翻した元農林部長官(下)

ハンバーガーを食べながら米国旅行

 また「最低25万-65万人の非公式的な人間狂牛病患者が認知症患者として隠ぺいされ、死亡した」という部分は、「最低25万-65万人が非公式的なCJD患者(人間狂牛病を含む)と推定される」に替えられていた。

 金元長官は先月、米カリフォルニアの大学に1カ月滞在した。同元長官はその間に6度ハンバーガーを食べたという。サンディエゴの「バーガー・ラウンジ」という店で2回、米西海岸を旅行している間に「イン&アウト」という店で4回、ハンバーガーを食べたとのことだ。同元長官は2年前、ハンバーガーは人間狂牛病の病原体が最も集まっている部位で作られた食品の一つと強調していた。

 金元長官は「(米国で)草だけで育てられた牛と直営農場で育てられた信頼できる牛の肉で作られたハンバーガーだけを食べた」と主張した。米国のハンバーガー店が動物性飼料を与えずに育てた牛、生後30カ月未満の牛だけを使っていると発表しているため、安心して食べたという。

 続けて「(2年前も)米国で売られている牛肉が信用できないからではなく、米国が韓国に輸出する牛肉が信用できなかっただけ」と語った。しかし同元長官は当時、「米国で狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)検査を受ける牛は、狂牛病が疑われる牛の2%にもならない。生後30カ月以上の牛は検査すらしない」と米国の検疫システムを批判し、米国産牛肉は安全ではないという主張を展開した。

 米国では過去2年間、人間狂牛病はもちろん、狂牛病の牛も発生していないが、これについては「まだ10年たっていない」と反論した。人間狂牛病の病原体の潜伏期間が10年以上のため、まだ米国で人間狂牛病が発生していないということだ。(だが米国は、1997年まで牛に動物性飼料を使用していたため、潜伏期間は経過している)

 同元長官は最後に、「わたしの発言を議論の対象として扱わないでほしい」と語った。

金正薫(キム・ジョンフン)記者

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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