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児童心理

児童心理2010年6月号

特集
子どもと「うつ」

2010年5月12日発売
(2010年6月1日発行)
A5判●128頁
定価720円(本体686円+税)


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内容説明
トップへ内容説明目次特集のポイント

ストレス社会と言われる今、おとなのうつ病が問題視されてきています。そんな中、子どもたちと「うつ」の関係については、どう考えていけばよいのでしょうか。子どもと「うつ」について考察し、毎日を楽しめない、幸福感の低い、みじめさや無力感、自己否定感を強くもっている子どもたちの理解と援助方法を探ります。

 
目次
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『児童心理』6月号 目次 
特集 子どもと「うつ」 

楽しめない・身動きできない子どもたち――子どもの「うつ」を中心に/鍋田恭孝

子どもに「うつ病」はあるか/磯部 潮
大人のうつ病と子どものうつ病/田中英三郎・市川宏伸
子どもの「うつ」の臨床尺度と調査研究/泉本雄司・下寺信次  

子ども世界のブルー
母親との絆を奪われた子どもの抑うつ――スピッツとボウルビィの理論/近藤清美
悲しみの度合いとメランコリー――思春期あたり/森 省二
幸福感の低い日本の子どもたち――乳幼児期の育ちのなかに、コミュニケーションへの絶望を見る/佐々木正美
子どもの「うつ」とその背景/高岡 健

子どもの不適応問題の根を探る
学業不振と「うつ」――学習された無力感とのかかわりで/
大芦 治
不登校・ひきこもりと「うつ」/忠井俊明
非行と「うつ」――欧米の知見から/西村由貴
子どものPTSDと「うつ」/藤森和美
摂食障害と「うつ」/切池信夫

「うつ」の子ども・ブルーな子への援助
チャイルドラインからみた子どもの「こころの不安」――大切なのは日常的な支えあい/徳丸のり子
医師による診断と「うつ」へのさまざまな治療/傳田健三
子どもに「うつ」を感じたら教師や親はどのように対応すべきか/根來秀樹
『教師が知っておきたい子どもの自殺予防』解説――心の危機におちいった子どもたちの叫びに応えるために/阪中順子

閉塞からどう開かれるか――「うつ的時代」の生き方/
末木文美士

教育実践の最前線
「活用」を重視した総合的な学習の実践――日程・旅館・交通手段はバスという以外、すべて子どもたちの手で創り上げた修学旅行/齋藤 浩

連載
ネット・ケータイ時代のメディアリテラシー教育〔3〕

性犯罪から子どもを守る――子どものコミュニティサイト利用を考える/藤川大祐
スクールカウンセラー日記
子どものスクールカウンセラーとして求められること/戸畑祐子

窓/大数見仁
保健室から/近藤由美
今月の本棚
『子どもの自尊感と家族』/評者・市川奈緒子
『思春期とアタッチメント』/評者・吉田弘道
編集後記/深谷和子

 
特集のポイント
トップへ内容説明目次特集のポイント

 ストレス社会とも言われる今は、だれもが抑うつ的になりやすく、おとなの六人に一人は生涯に一度はうつ病を体験すると指摘する専門家もいる。加えて、子どもにも「うつ」「うつ病」があるとする見解や、日本版抑うつ尺度の作成、それを用いての調査結果の発表なども始まっている。

 しかし、子どもに「うつ」「うつ病」が増えているとは本当だろうか。この点についての専門家の見解も分かれている。本号の企画構成にあたっては、何人もの児童精神医学の専門家にも意見を求めたが、その一つから。

 「私が精神医学を学んだのは、五〇年近く昔のことになりますが、子どもには『うつ病』はないと言われていました。大人の基準でという意味だったのでしょうか。平成に入ってからは、いくつかの翻訳本を含め調査結果の発表など、子どもの『うつ』論議が氾濫し始めました。私の診療歴を振り返っても、確かに、『登校拒否』とされていた子どもの中には『うつ』と思える子がいました。しかし『子ども』といっても、小学校中学年からはもう成人型としての精神疾患が始まります。ここで使われている『子ども』とは、幼児のことでしょうか。幼児については、私は、これまで別の診断基準でフォローしてきました。最近は親や先生を不安にするようなアピールの仕方をしている本が沢山出ていますが、私自身は読む気も無くています」(A児童精神科医)

 また仮に、うつ病につながる「抑うつ傾向」があったとしても、子どもの場合、おとなとは違った形の発現または症状が見られると言われる。であれば、こうした問題について、教師も親も十分な理解を深めておく必要があるのではなかろうか。

 他方で学校現場からも、軽い「うつ」状態、「うつ」気分にある子どもの姿が気になるとの声も聞こえる。「うつ」の近縁のメカニズムにあって、毎日を楽しめない子、幸福感の低い子、みじめさや無力感、自己否定感などを強くもつ「ブルーな子ども」への理解と援助方法を探る必要があると思われる。

 なお、子どもの「うつ」や「うつ病」についての現在の諸家の見解の違いを考慮して、本号の特集タイトルは、「子どもの『うつ』」ではなく、「子どもと『うつ』」として、両者の間にやや距離を置くことにした。

(編集委員・深谷和子)

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