2010年02月04日

時は今、国を挙げて中華思想を輸出する

'10年2月4日(木)

米オレゴン州メドフォードの
私立セントメリー中高校。

1年前に
開校したばかりの
中国語クラスは
活気にあふれていた。

ギョーザ作りや
カンフー実演も行う
授業は好評で、
履修者は
4人に1人を超えた。

ジム・メーヤー高校部長
(39)は
「優秀な生徒ほど
 中国語を選ぶ」
と話す。

このクラスは中国
中国語普及のため
各国の大学に設けている
「孔子学院」の中高校版。

セントメリーは米国初の
受け入れ校だ。

孔子学院は'04年11月、
ソウルで第1号が開校。

わずか5年で
世界中に広がり、
中高生向けを含む
学院数は昨年末までに
88か国・地域の
554校に達した。

急拡大を支えるのは
中国政府の全面支援
だ。

セントメリー校の場合、
講師3人の派遣に加え、
パソコン購入費など
13万5000j
(約1200万円)を
提供。

図書館には
中国語関連の本を
5000冊も贈った。

同校にはかつて
日本語クラスもあったが、
日系2世の講師の転居で
9年前に消滅したまま。
図書館の日本関連書籍は
5冊しかない。

孔子学院は中国が
本腰を入れ始めた
ソフトパワー強化の
一環だ。

狙いは文化や情報、
教育の分野での
影響力を強め、
人権侵害や言論弾圧など
共産党独裁にまつわる
悪評の払拭と
イメージの向上を
図ることにある。

国営メディアも総動員
している。

新華社通信は1月、
海外向け
24時間テレビ放送を
アジア地域などで開始。
7月には英語放送、
その後、フランス、スペイン、
ポルトガル、アラビア、ロシア語の
放送にも乗り出す。

中国中央テレビ
勢いもすごい。

人民日報も傘下紙の
英語版を昨年創刊
するなど目を海外に
向ける。

米議会の諮問機関は
昨年、一連の動きを
「中国政府の
 宣伝工作」と警告
した。

孔子学院についても
南カルフォルニア大東アジア
研究所のスタン・ローゼン
所長が
「政治問題から
 目をそらさせ、
 中国文化を礼賛
 させる長期戦略」
と批判。

東部の名門ペンシルベニア大
のように
「中国の政治的
 意図が不明だ」
と受け入れを拒んで
いる大学もある。

だが、こうした
疑念や反発は
中国の経済発展
を背景とした
中国語学習熱の
高まりに
かき消されている。
(メガチャイナ きしむ世界 5
 讀賣朝刊2/3 5面・国際
 後段から抜粋)


虎は千里を行って
千里を帰る、というが
中華思想は電波に乗って
瞬時に世界を駆け巡る。

国の方針が決まっていて
ぶれない国は、
挙国一致の足並みが
恐ろしいほど揃う。
posted by (雑)学者 at 08:24| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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