拾得物着服容疑の西宮署員　余罪判明で追送検　

　拾得物として交番に届けられた現金を西宮署員が着服したとされる事件で、逮捕された同署巡査長、小松喬容疑者（２７）＝神戸市北区広陵町＝が、別の落とし物からも現金を抜き取っていた疑いのあることが１２日、兵庫県警への取材で分かった。県警は業務上横領と虚偽有印公文書作成の疑いで同容疑者を追送検し、同日付で懲戒免職にした。

　捜査関係者によると、追送検の容疑は今年３月１３日、同署甲陽園交番で勤務中、落とし物として届けられた財布（現金約１万８５００円在中）から１万８千円を横領した疑い。着服を隠すため拾得物件受理簿も偽造し、金額欄に着服分を差し引いて「４３８円」と記入したという。

　県警によると、小松容疑者は現金を抜き取った後、財布内のカードから判明した落とし主の女性に連絡。県警の調べに対して容疑を認め、「抜き取った金は怪しまれないよう、その日のうちにパチンコに使った」と供述している。

　県警は４月２１日、拾得物の小銭入れから約１５００円を着服したとして小松容疑者を逮捕。その後、同容疑者が処理した約６０件の拾得物について調査しており、県警は「これまでにほかの着服は確認されていない」としている。

(2010/05/12 15:45)