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アキノ氏、アロヨ大統領の訴追めざしチーム設置の意向

2010年5月12日2時1分

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写真:当選が確実となったのを受けて会見するアキノ上院議員=フィリピン北部、山本写す当選が確実となったのを受けて会見するアキノ上院議員=フィリピン北部、山本写す

 【ターラック(フィリピン北部)=山本大輔】フィリピン大統領選で当選確実となったアキノ上院議員は11日、地元のターラック市内で会見し「国家の重みを背負った」と決意を表明した。「まずは汚職と不正利得に向き合う」と強調し、一貫して訴えてきた腐敗撲滅を最優先に取り組むことを改めて約束した。

 選挙不正や数々の汚職疑惑を抱えるアロヨ現大統領と一族の訴追にどう取り組むかが、今後の焦点になる。

 アキノ氏は、母の故コラソン・アキノ元大統領以来、「ピープルパワー」のシンボル色に定着した黄色いシャツを着て、リラックスした表情で会見に現れた。「国民の支持に感謝する。国を率いる責任を受け入れる準備はできている」と声明を読み上げた。

 その後、政策については記者団の質問に答える形で触れた。就任後100日間で、最優先課題の腐敗撲滅に加え、貧困や教育問題、経済回復などに力を入れるとした。また、アロヨ大統領の訴追に向けて、弁護士らで構成する専門委員会を設置する意向も明らかにした。

 アロヨ大統領一族はブロードバンド事業に絡んで多額の仲介料を得た疑惑などが指摘されている。アロヨ氏は今回の大統領選と同時に行われた下院選に地元から立候補、当選が確実視されており、アキノ氏が訴追に向けて動いた場合は抵抗することが予想される。大統領府副報道官は11日、「(アキノ氏が)報復で任期を始めるのは良い考えではない」と早くも牽制(けんせい)した。

 フィリピンでは、アキノ元大統領が就任後にマルコス元大統領一族の不正蓄財を追及する独立委員会を設置した前例がある。エストラダ前大統領も失脚後に不正蓄財などで逮捕された。

 レストランの中で行われた会見には内外50人以上の記者が集まった。アキノ氏が現れると、多くの周辺住民らも駆けつけ、大きな拍手があがった。

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