新幹線工事４・７億円水増し、ＪＲ西に関連会社が請求

　ＪＲ西日本の関連会社・広成建設（広島市東区）が２００１〜０９年度に請け負った岡山、広島、山口３県内にある山陽新幹線のトンネル４３か所の補修工事で、約４億７０００万円をＪＲ西に水増し請求していたことがわかった。ＪＲ西は水増し分を返還させ、違約金約５０００万円を支払わせた。ＪＲ西は「トンネルの安全性に問題はない」としている。

　両社によると、不正があったのはトンネル内の線路を支えるコンクリート部と地面のすきまをモルタルで埋める工事。

　孫請け６社（うち１社は倒産）の社員らが、モルタル使用量を実際に使った量より水増しするなどし、広成建設が経費をＪＲ西に請求していた。一部の工事では広成建設側も不正を知っていたという。

　広成建設は「当社の指導不行き届きで、工事への信頼を損ない、申し訳ない」としている。