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2010年5月11日(火) 19:30 |
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サワラの人工授精が始まる
瀬戸内を代表する魚、サワラの人工授精が、今年も香川県小豆島沖で始まりました。 香川県がサワラの漁獲量減少をくいとめようと、毎年、実施しているもので、作業は10日夜、船の上でおよそ4時間に渡って行われました。
午後7時前、香川県水産課の船が小豆島沖に向かいます。 10日夜は、74隻の漁船がサワラ漁に出ていました。 漁船からの連絡を待ちます。 捕獲されたサワラは、香川県水産課の船に移します。 水産総合研究センターの職員がオスの精子の状態を顕微鏡を使って調べます。 出航から約1時間半、大きなメスが捕獲されました。 捕獲したサワラの卵のうち透明で状態の良いものを選びます。 10匹のメスのうち卵が取れたのは3匹だけでした。 これにオスの精子をかけていき受精させます。 10日夜は、12万5000個の卵の受精に成功しました。 香川県のサワラの漁獲量は1990年代に減少し、一時はピーク時の60分の1の18トンにまで激減しました。 漁獲量の減少をくいとめようと香川県は1998年から人工授精をはじめました。 人工授精はサワラが産卵を迎えるこの時期に毎年行われ、ここ5年間の漁獲量は140トン前後と徐々に回復の兆しを見せているといいます。 人工授精は11日夜も行われ、受精卵は高松市の水産総合研究センターに運ばれます。 およそ4センチの稚魚に成長させた後、およそ16万尾が瀬戸内海に放流される予定です。 サワラの漁獲量アップにつながるか期待されます。
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