【How To】 Jailbreakってどうやるの? iPhoneもiPadも!

掲載日時2010.05.11 14:00  

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iPhoneiPod TouchiPadも、もっとのびのび使いたい!という方へ。

Jailbreak(脱獄)について、存在は知ってるという方、興味のある方、やっている方、もうやめた方、いろいろいらっしゃることでしょう。今回は、iPhone、iPod Touch、iPadについても、Jailbreakしてしまう方法を解説します!

続きでどうぞ!
 

Jailbreakとは


iPhoneなどを購入すると、原則としてその商品はアップルにコントロールされていますし、購入した人もそれを承認したことになります。アップルは、どんなアプリをインストールしていいか、ハードウェアの機能の何を使っていいか、どの携帯キャリアで通信するかもコントロールしています。

昨年、アップルではApp Storeで入手できるアプリのタイプを拡張したので、その点のコントロールはゆるくなりましたが、他の多くの点では従来通りの制限があります。アップル非公認のアプリをインストールしたいとき、Wi-Fi用に作られたアプリを3Gで使いたいとき、テザリングしたいとき、バックグラウンドでアプリを使いたいとき、テーマを変えたいとき、ジェスチャーを設定したいとき...どうするか。あきらめるしかありませんでした。

そこでJailbreakの登場です。技術的な定義では、「Jailbreak」とは、デバイス上でアップル非公認のプログラムやシステム設定などのコードを動かせるようにするということです。その大元は、初代iPhoneが発売された頃、アプリが全くなかったために、ハッカーたちがInstallerという裏App Storeみたいなものを通じてアプリを配布したことにさかのぼります。当時はそこに行くだけで、デバイスをハックすることができました。それはほんの2年前のことでしたが、その後正式なApp Storeができ、アップルが次々にJailbreakで使われるセキュリティホールを閉じていったので、Jailbreakは徐々に複雑化していきました。

でも先週、SpiritというWindows・Mac両方で使えるツールがリリースされました。これは、簡単かつ比較的安全で、iPhone、iPod Touch、iPad、どれでも使えるツールです。テーマ変更、テザリング、マルチタスキング、エミュレーション、カスタム設定、そして海賊版アプリの利用も可能になります。Jailbreakすれば、iPhoneなどがもっと思いのままに使えるようになるのです。

というわけで、これからSpiritを使ったiPhone、iPod Touch、iPadのJailbreak方法に入りますが、その前に注意事項を。

デバイスをJailbreak、またはアンロックするとき、ソフトウェアの根本的な部分を変更することになります。Spiritなどのツールは、手順通りに使えばおおむね問題ないのですが、何か間違ったことをすると(これはいろいろなパターンがあります)、データが消滅したり、デバイス自体が使えなくなったりしてしまいます。

さらに、アップルでは、Jailbreakした場合には保証が無効になるとしています。Jailbreakした証拠を消してデバイスを元に戻すことは可能ですが、Jailbreak中にデバイスが動かなくなったりした場合、どうしようもありません。また、JailbreakはDMCA(デジタルミレニアム著作権法)にも反しているので、ライセンス契約にも違反することになります。

つまり、Jailbreakは自己責任でお願いしますということです。危険性を理解し、慎重に行ってください。


Jailbreakの方法


SpiritではJailbreakがとても簡単に可能です。それでもまだ間違う余地はあるので、ステップバイステップでいきます。


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必要なもの

  • Spirit Jailbreakツール(Windows、Macどちらも対応)
  • iTunes 9.x(確認できている最新バージョンは9.1.1です)
  • iPodケーブル
  • iPhone、iPod Touch、iPadのデバイスで、a) Jailbreakされてないもので、b) ちゃんと動いているもので、c) デバイスソフトウェアのバージョンが3.1.3またはそれ以前のもの(iPadだけは3.2)


手順


1. デバイスをコンピューターにつなぎ、iTunesに認識させる。


2. デバイスをiTunesライブラリにバックアップする。あとでJailbreak状態をやめて元に戻すときに役立ちます。また、Jailbreak中にデータが消えたという報告もあるので、写真なども含めて全てシンクさせておき、デバイス内の全メディアを残しておくことも重要です。

3. Spirit Jailbreakツールを開く。小さなウィンドウが開いて、「iPad (3.2) Connected.」のようなメッセージを表示します。もしこれが出てこない場合、いったんデバイスとの接続を切って、つなぎ直してから再度ツールを立ち上げてください。


4. 「Jailbreak」をクリック。


5. Jailbreakルーチンが動いている間、デバイスには触らないでください。大事なときにクラッシュしないよう、コンピューターにも触らない方がいいです。まず、デバイスのスクリーンには「Restore Complete.」と表示されます。デバイスが再起動し、グルグル回るアイコンが出て、以下のようなカラフルなスクリーンがプログレスバーと一緒に表示されます。


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ここまで30秒以下です。デバイスは、以前と同じホームスクリーンを表示するはずです。バックグラウンドもアプリも設定も同じです。Jailbreakはできたのですが、もうひとつ必要なことがあります。

6. デバイスが再起動したら、ホームスクリーンにCydiaという新しいアイコンができているので、これを開きます。これが新しいApp Storeです。普通のApp Storeも使えるので心配ありません。単に、もうひとつ選択肢ができたということです。


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CydiaはiPadとiPhone、iPod Touchでは多少見た目が異なりますが、中のアプリはほぼ同じです。


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次に、上にあるような「Make my life easier, thanks!」ボタンをクリックします。

すると、デバイスのアクティベーションプロファイル(SHSH blob)がリモートサーバーにバックアップされます。これによって、うっかりデバイスのソフトウェアをアップグレードしてしまったときにも再度Jailbreakできるようになります。これについて詳しくはまた後ほど説明します。


アンロックについて

かつて、アンロック(違う携帯キャリアを使うために電話をいじること)とJailbreakは同じツールで行われてきましたが、その後アンロックが難しくなってきたため、ツールは分化していきました。Spiritではアンロックはできません。でも、アンロックしたい人にも方法はあるかもしれません。

まだiPhoneのファームウェアを3.1.3にアップグレードしていない方、または、前バージョンにダウングレードできる方は、こちらにあるPwnage Toolが使えます。これも自己進行型なので、Spiritと同様に簡単です。アンロックはJailbreakより関心が薄く、しかももっと複雑なので、これ以上の解説はここではしません。こちら(英語です)により詳しく書かれています。

Jailbreakそのものはここまでです!次に、Cydiaを通じてアプリを使いこなしていきましょう!


オススメなアプリ

Jailbreakできたので、さっそくアプリのダウンロードをしてみましょう。マストなものがたくさんあります。


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Backgrounder: アプリをバックグラウンドで動かせるようになります。個人的にはJailbreakする理由第1位です。最新バージョンでは、いろんなジェスチャーでアプリをバックグラウンドで動かせるようになっています。

Activator: ジェスチャーといえば、このアプリはJailbreakしたアプリに対してジェスチャーを設定するフレームワークになります。(iPadとiPhoneのみ)

Kirikae: Backgrounderと一緒に使うタスクスイッチャーです(Windowsのalt+tabみたいな感じです)。(iPhoneのみ)

SBSettings: デバイスの全設定ができます。いつでも、ポップダウンするシステムトレイから設定変更できます。画面の明るさやWi-Fiの設定、などなど。(iPadとiPhoneのみ)

Cycorder: iPhone 3GS以前のiPhoneで動画が撮れます。(iPhoneのみ)

MyWy: 3G接続をWi-Fi経由で他のデバイスと共有できます。有料ですが、トライアル版もあります。(iPhoneとiPad 3Gのみ)

Winterboard: テーマを変更できます。また、ホームスクリーンにフォルダや、アイコンの並べ方や、ウィジェットなどの設定が可能になります。

iRealSMS: SMSアプリを開かずにテキストメッセージを使えるようになります。(iPhoneのみ)

VoIPOver3G: アプリに対し、3G接続していてもWi-Fiで接続していると見せかけることができます。(iPhone、iPad 3Gのみ)


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Intelliscreen: ロックスクリーンに、天気やメールやカレンダーイベントなどの便利な情報を表示してくれます。有料ですが、その価値は十分あります。(iPhoneのみ)

ゲーム端末のエミュレーター: これについては、自分で探してみてください。アプリごとに、コントロールの仕方やゲームの入手方法などいろいろなアプローチがあります。たとえばZodTDDのものは、アプリ内からROMをダウンロードさせる方法を取っていたりします。(iPhoneとiPadのみ)

Veency: VNCサーバーです。クライアントではありません。iPhoneをコンピューターから動かせるようになります。(iPhoneのみ)

海賊版アプリ: これもまあ、ありますが、ご自分で探してください。でも、有料のものは有料で使うのが原則ですよね。はい。

補足ですが、現在多くのアプリはまだiPad用にアップデートされていません。なので、最新の情報に関しては検索して探してみてもいいかもしれません。ほとんどのアプリではなんとかなるようですが、無理をするとどうなるかわかりません。


Un-Jailbreak(元に戻す)

Jailbreakなライフスタイルが合わない、と感じたら、または、修理などの必要が出てきてデバイスをアップルに見てもらうことになったら、元に戻しましょう。これは簡単です。


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必要なのは、デバイスの最新ファームウェアファイルのみです。こちらからどうぞ。

ただし、その前にバックアップもお忘れなく。全部消えてしまいますから。


手順

※ この手順はiPhoneとiPod Touchの3.1.3、iPadの3.2にのみ適用されます。この記事執筆時点での最新バージョンですが、今後アップグレードされると、あてはまらなくなる可能性があります。

1. デバイスをコンピューターにつなぎ、iTunesを開く。

2. iTunesのデバイスサマリページで、WindowsではShiftを、MacではOptionを押しながら「Restore」ボタンをクリックする。ダウンロードしたファームウェアを指定して、リストアする。

3. 終了すると、iTunesから、デバイスを新しいデバイスとして設定するか、以前保存したバックアップを使って設定するかを聞かれます。Jailbreak前の状態に戻すのであれば、以前保存したバックアップの方を選択します。

以上です!


FAQ

Q: Jailbreakのデメリットは?
A: 最初の方で書いたように、デバイスが使えなくなったり、データを失くしたりするリスクが本当にあります。が、それ以上に、Jailbreakアプリが安定していないことも問題です。Backgrounderのようなアプリを使うと、バッテリーの持ちも悪くなります。また3G接続を使ってたとえばtorrentファイルをガンガンダウンロードしたりすると、携帯キャリアとのトラブルになる可能性もあります。

Q: アップルのソフトウェアアップグレードにどう対応すればいい?
A: アップル公式のソフトウェアアップグレードをすると、ほぼ必ずJailbreakが解除されます。なので、アップグレード版がリリースされても自分のデバイスはすぐにアップグレードせず、Jailbreakコミュニティが、ハック方法なり、アップグレード方法なりを見つけてくれるのを待つのが得策です。アップグレードは、Jailbreakの穴をふさぐことを目的とすることもよくあるので要注意です。

Q: 「Make My Life Easier」ボタンの意味は?
A: もしアップルが次のソフトウェアアップデートでJailbreakを阻止して(ありがちです)、しかもうっかりそのアップデート版をインストールしてしまった場合、二度とJailbreakできなくなる可能性があります。なぜか?最近、アップルではJailbreakした端末がアップグレードしたりダウングレードしたりすると、オフィシャルなサーバーに対して認証させるようにしているからです。
そのため、このボタンでは、Jailbreakに不可欠なセキュリティホールのある古いバージョンのiPhone/iPadソフトウェアに戻せるようにしているのです。アップルでは、JailbreakできないOSにアップグレードしたデバイスに関してはダウングレードできないようにロックしています。
Cydiaでこのボタンを押すと、SHSH blobというものがリモートで保存されます。SHSH blobは、アップルのサーバーからユーザーのデバイスに送られるGoサインみたいなものです。もしその後ソフトウェアをダウングレードしたくなったとき、Cydiaのサーバーで保存しておいたSHSH blobを送ると、iTunesはそれをアップルから正式に送られてきたGoサインと認識してくれます。ダウングレードに関しては、アップルが次のアップデートを出すまではとりあえず心配ないでしょうが、アップグレード後にはまたこのガイドも書きかえる必要があるでしょう。ちなみにこのプロセスについて詳細はCydiaを作ったSaurikさんのブログで読むことができます。

Q: これはiPhone OS 4.0でも可能?
A: 残念ながら、できません。また、iPhone OS 4.0自体まだ出たばかりなので、あまりおすすめしません。

Q: これまでiPhoneもiPod Touchも持ってなくて、初めてiPadを購入しました。Jailbreakすべきでしょうか?

A: かもしれません!こちらのiPadユーザー向けのガイドもご参考にしてください。

Q: 困ったとき、誰に相談したらいいでしょう?
A: グーグルです。あ、もちろんグーグルじゃなくてもいいですが、検索して調べてください、ということです。英語ですがこちらはまとまっていますし、日本語でもコミュニティや体験談、トラブルシューティングがたくさんあります。


Spiritを使ったJailbreak方法については、以上です。リスクも理解していただいたうえで、Jailbreakでより自由なiPhone/iPod Touch/iPadライフを楽しんでいただけるとうれしいです!


Special thanks to Saurik, the man behind Cydia, and the indefatigable Comex, for discovering the first userland Jailbreak in a loooooooong time.

John Herrman(原文/miho)
 

掲載日時2010.05.11 14:00  

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