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6日の女子プロゴルフ「ワールドレディスサロンパスカップ」第1ラウンドで、三塚優子(25)=フリー=が棄権したことを受け日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は11日、懲戒諮問委員会を開き、過去最高となる罰金200万円と2年間の新人セミナー受講義務づけの処分を決定した。三塚からは5月11日から2か月間の試合出場自粛申し込みがあり、これを受理した上での処分で、予想以上の厳罰となった。
三塚が起こした“愚行”の代償は大きかった。都内のLPGAで会見した樋口久子会長(64)の口からは厳罰が発表された。懲戒諮問委員会が下したのは、史上最高額「200万円」の罰金。そして初の適用となる新人セミナー受講。それも2年間。
罰金は、会員倫理規定第11条「LPGA及び会員の名誉と信用と秩序を毀損し、あるいは会員としての品位を失うべき非行をしてはならない」に当たったことで下された。新人セミナーは、今年度は12月14~16日に開催。内容は社会人としてのマナーや常識などを学ぶ講義。「若い人と同じ教育を受けるのは屈辱だと思う」樋口会長が話すように一流選手が、新人たちと机を並べて2泊3日の生活をするのは大きな“罰”となる。
三塚側からは10日、LPGAに直筆で謝罪の手紙が届き「5月11日から7月11日までの期間、国内8、国外3の出場辞退及びプロゴルファーとしての活動を自粛する」との申し入れがあった。出場資格を持つ米メジャー・全米女子オープンも辞退した。
当初、出場停止処分も視野に入れていた協会はこの自粛申請を「プロが試合に出られないことは重い」と受け入れた。だが、問題の大きさをいろいろな角度から検討し、協会の処分も下すことを決定した。
復帰できるのは最速で7月16日開幕の「スタンレーレディス」(静岡・東名CC)。昨年の賞金ランク5位で8979万2588円を稼いだ三塚にとって、200万円は高額ではないかもしれない。だが、処分が出た事実をしっかり受け止め自粛期間中は練習に専念し、今後に生かさなければならない。復帰後は、結果だけではなくマナー面においても厳しい目で見られることになる。
◇ゴルフの過去の主な処分
▽10年間の出場停止 06年、滝浪愛はツアー予選会でスコアを2打少なく改ざん。
▽罰金100万円 01年、「那須小川レディース」で福嶋晃子は優勝した翌年度の当該競技に出場する規定に違反。08年、申ジエ(韓国)は日韓のダブルブッキングで自国の大会に出場。07年、宮里藍は国際ツアー登録のシード選手として、年間20%以上のツアー出場義務を果たせず。
▽男子 06年、中西雅樹がスコアを改ざんし、5年間の出場停止と、200万円の制裁金。
◇三塚の棄権VTR 三塚組は6番終了後、前組と1ホール以上空いたため競技委員がスピードアップを要請したが改善されず、8番からプレー所要時間計測を開始。三塚は8番で2度のパットにともに75秒かけた。LPGA規則では1ストローク60秒以上はペナルティー対象のため、2打罰となりトリプルボギーに。この判定に不服を訴え抗議したが、認められず棄権。ボイコットに近い行動が問題視された。
(2010年5月12日06時03分 スポーツ報知)