魁皇がはたき込みで雅山を破る=両国国技館
「大相撲夏場所2日目」(10日、両国国技館)
通算1000勝を目指す大関魁皇が、雅山をはたき込んで連勝発進。993勝で大台へあと「7」とした。横綱白鵬は、豊ノ島を下手投げで退け、新大関の把瑠都は逆転のつり出しで豊真将を下した。大関琴欧洲は苦手の関脇安美錦を撃退して連勝したが、日馬富士は栃ノ心に敗れて2連敗。期待の関脇稀勢の里は、大関琴光喜を押し出しで破った。
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魁皇が仰天のフットワークで館内を沸かせた。雅山に押し込まれたが、はたきながら左に旋回。回って回ってなんと土俵を4分の3周した。最後もいなされながら懸命に残してはたき込みを決めた。物言いもついたが、右足が俵に残って白星を手中にした。
傷だらけの37歳。最近は横の動きに体がついていかなかったが「回ったな。あれはきつかったな」と、本人も驚きの大変身。「もう1番と言われたら絶対に無理だった。残っていたと思ったし、残れるように何かが動いた」と、土俵際の魔術師ぶりを発揮した。
4月に総理大臣顕彰を受け、今場所は千代の富士に次ぐ大記録に挑戦。「左足がしびれるけど、土俵の上だとなんとかなる」。悲鳴を上げる体にムチ打って1000勝へ一直線だ。
(2010年5月10日)