偽ウイスキーの原価は1本2117ウォン(上)

 偽ウイスキー約8600瓶(約17億ウォン=約1億3500万円)を製造し、大邱地域に流通させていた一団が大邱地検強力部に摘発された。

 主犯格のキム容疑者(30)と逃亡したパク容疑者(34)・クォン容疑者(34)は、秘密工場で先端技術を駆使して毎週ウイスキー30箱(180瓶)を製造し、大邱地域のルームサロン(高級個室バー)に販売していた。一団は、偽ウイスキーをどのように製造していたのだろうか。

 検察は大邱市北区東辺洞の偽ウイスキー製造工場で、ウイスキーのキャプテンQ、エタノールA、はちみつ、色素、水を押収した。一団はこれらの材料で偽ウイスキーを製造していた。ウイスキー30ボックス当たりの配合比率は、キャプテンQが36瓶、水とエタノールAがそれぞれ18リットル。アルコール度数95度のエタノールAは、キャプテンQ(アルコール度35度)を水で薄めた際、偽ウイスキーのアルコール度数を40度まで高めるために使用された。

 普段、エタノールAは食品の殺菌や消毒に使われるもので食べられないが、お構いなしに使用されていた。はちみつは甘味を出すために使用され、液体の色を濃くする色素には、製菓店で使われているチョコシロップが用いられた。これらの原料をブリキ缶に入れ、混ぜ合わせる。瓶はウェイターを通じて回収し、残ったウイスキーがあれば“再利用”する。偽ウイスキーと識別するため、ウイスキー製造業者が貼付するホログラムには、中国から密輸入した偽ホログラムを使用した。

 偽ウイスキーの製造技術は中国がワンランク上だという。キャップを開けた時に瓶の中に分離する新たな偽造防止技術も模倣されていた。検察の関係者は、「最初は捜査チームも区別できないほどだった」と述べた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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