ろうそくデモ2年:「原稿は市民団体が書いた」(中)

 ハンさんは当時、壇上で政治的な内容の発言をして好評を得た。08年5月22日に行われたろうそくデモ文化祭では、「李明博(イ・ミョンバク)大統領はテレビで、デマのせいでまだ幼い生徒たちがろうそくデモに参加することを心配しているが、うちの親はわたしより大統領のことを心配している。わたしたちに投票権はない。わたしたちが選んだ大統領ではないのに、なぜ大統領のせいでこんなにもつらい思いをしなければならないのか」と発言した。

 ハンさんはこれについても、「分かち合い文化が書いた原稿だった」と明かした。ハンさんは当時、「ろうそく少女」と紹介されたほかの女子高生についても、「自発的に参加した生徒もいたが、分かち合い文化が連れてきた女子高生が半分ほどいたと思う」と語った。

 ただし、ハンさんは「狂牛病(BSE〈牛海綿状脳症〉)の真実」については依然として無知だった。狂牛病に感染した牛肉が生理用ナプキンや粉ミルクなどに使用されているといった誤った知識や、米国人は生後30カ月未満の牛肉しか食べないなどの誤解(実際には30カ月以上の牛肉を年間600頭消費している)については、「よく分からない」と話した。

 米国産牛肉の輸入が増加していることについては、「普段から気になっていたが、誰か事実を教えてほしい」と語った。ハンさんはいまだに、「狂牛病牛肉」に対する疑念と政府に対する不信感を抱いていた。

 「米国産牛肉を食べると脳に穴が開いて死ぬという話は、根拠がなければ広まらないと思った」

 加えて「デマの真偽を離れ、政府の対応に不満があった。間違っていると思われる状況が再び発生した場合には、またろうそくデモに参加したい」と語った。

2008年5月7日に行われたろうそくデモ文化祭で、「わたしはまだ15年しか生きていません」というプラカードを掲げる女子学生。/写真=オ・ジョンチャン記者

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る