サッカー・ワールドカップ（W杯）南アフリカ大会に出場する韓国代表は10日、京畿道坡州市の国家代表トレーニングセンター（NFC）に召集され、W杯に向けた本格的な準備に突入した。自国開催以外での初のベスト16進出を目標に掲げ、「W杯は愉快な挑戦」と語った許丁茂（ホ・ジョンム）監督にとって、30人の代表候補の中から23人の最終登録メンバーを選抜することが最初の課題だ。

　最も注目されるのは、FW陣とMF陣。許監督が「ベスト16」進出に向け、攻撃の中心に誰を据えるのかに関心が集まっている。本紙は最近、W杯に向けた戦略について少しでもヒントを得ようと許監督に話を聞いた。この微妙な話題について、許監督は慎重に言葉を選びながらも、途中で「本音」を漏らす場面もあった。

■「立っているだけのFWは使えない」

　許監督にとって、FW陣のメンバー選考は依然悩みの種だった。代表候補に選ばれたFW6人のうち、主力として当確なのは朴主永（パク・チュヨン）＝ASモナコ＝だけで、残りの5人が生き残りを懸けて争っている。

　2002年、06年のW杯で3ゴールを挙げた安貞桓（アン・ジョンファン）＝大連＝について、許監督は「決定的な瞬間に『一発』を決めてくれる選手」と評価しながらも、「体力的にフルタイムは無理そうだ」と語り、切り札として起用したい意向を示した。

　ストライカーの基本的な資質については、「ストライカーはいつでもどこでもシュートできなければならない。その土台になるのは練習で、活発な動きも必須」と語った。1998年のフランス大会以来、12年ぶりのW杯出場を狙う李東国（イ・ドングク）＝全北＝については、「非常に良くなったのは事実だが、もっと動かなければ」と注文を付けた。