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中畑氏 正式出馬表明!長嶋氏「政界で羽ばたけ」
報道陣の前でガッツポーズを決める左から与謝野共同代表、中畑氏、平沼代表
Photo By スポニチ |
プロ野球巨人で活躍した中畑清氏(56=スポニチ本紙評論家)が11日、東京都内のホテルで記者会見し、今夏の参院選比例代表に新党「たちあがれ日本」から出馬することを正式に表明した。中畑氏は巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(74)の後押しが決断の決め手となったことを明かした上で、青少年育成に強い意欲。キャッチフレーズに「G(義理)N(人情)O(思いやり、恩返し)」を掲げ、参院選に名乗りを上げた。
集まった報道陣は約100人。会見場後方にはテレビカメラ15台がずらりと並ぶ。熱気に包まれた会見場で中畑氏は堂々と宣言した。
「現役時代は“お祭り男”とも呼ばれたが(出馬すると)決めた以上はお祭りではなく命がけで頑張る」
「たちあがれ日本」から立候補の打診があったのは4月下旬。当初、固辞していた中畑氏を翻意させたのは、子どもたちの将来への憂いだった。中畑氏は地元・福島で29年前から少年少女のソフトボール大会を主宰しているが「昔は子供たちの喜怒哀楽がはっきり見えたが、今はただ淡々と試合をやっている子がいる。無気力、無表情。子供たちが背負っていく日本を考えた時、このままでいいのかと思った」という。
日本の将来を担う子どもたちが、素直な感情を失いつつある現状。希薄になった人間関係。閉そく感漂う日本を変えたいという思いがあった。駒大時代の恩師で元監督の太田誠氏や、親交の厚い政治評論家の福岡政行氏(白鴎大教授)らに相談し、最終的には長嶋終身名誉監督の「目いっぱい頑張れるはず。政界で大いに羽ばたいてこい!」と背中を叩かれ、腹は決まった。
中畑氏が掲げるキャッチフレーズは「GNO」。Gは「義理」、Nは「人情」、そしてOは「思いやり」と「恩返し」だ。かつての人気ドラマ「GTO」(フジテレビ系)が頭にあったのか「“GTO”を大事にして…」と言い間違える場面もあったが「ああいう熱い先生がいたらいい。それより、オレが間違ったら(報道陣が)突っ込んでくれなくちゃ(笑い)」と切り返すなど余裕たっぷりだ。
自民党からは前巨人監督の堀内恒夫氏、民主党からは女子柔道五輪金メダリストの谷亮子氏が出馬する。それでも中畑氏は「(谷氏とは)きのう(10日)に電話して“一緒に仕事ができたらいいね”と話した。党は違っても目指すものは同じ。お互い頑張りたい」を意に介さない。ともに当選した際には青少年育成のため、元スポーツ選手同士で連携したい意向だ。
現在の心境は「2死満塁、カウント2ストライク3ボール」という。しかし、追い込まれた時ほど結果を出してきたのが巨人時代の中畑氏だ。「絶好調男」として、野球ファンに夢を与え続けた56歳。球界を離れて新たな夢を追う。
◆中畑 清(なかはた・きよし)1954年(昭29)1月6日、福島県生まれの56歳。安積商(現帝京安積)から駒大に進み、76年ドラフト3位で巨人入団。通算成績は1248試合で打率・290、171本塁打、621打点。オールスター出場6回。85年には労組・日本プロ野球選手会の初代会長に就任した。89年現役引退。04年アテネ五輪ではヘッド兼打撃コーチを務め、病に倒れた長嶋監督の代行として指揮を執り銅メダル獲得。現役時代の口癖は「絶好調」、愛称は「ヤッターマン」。
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