◇ユーロを担保とするギリシャ
こうした点で、孤立無援状態でIMFという救援の手を渇望した韓国とは違う状況だ。ギリシャはヨーロッパだ。ギリシャ神話はヨーロッパ人にとって心の故郷であり、同質感の根源だ。ギリシャが非適格者という声を乗り越えてユーロゾーンに入ったのもそのおかげであり、救済金融を受ける立場でも図太く振る舞えるのもそのためだ。
許京旭(ホ・ギョンウク)駐経済協力開発機構(OECD)大使は「韓国の通貨危機はアジア通貨危機の伝染の末端部分に該当し、ギリシャはヨーロッパ財政危機の震源地になるかもしれないという点で世界の警戒心に差がある」と述べた。
IMFは韓国に過酷な措置を要求した。占領軍だった。金集めで20億ドルを集めたが、それだけでは全く足りなかった。IMFの処方は外資誘引策の高金利政策、経営不振の金融機関・企業を探し出すリストラだった。労使政合意の下で苦痛を分担し、これを乗り越えた。当時、世界経済が悪くなかったため、物を安く売れば売れた。収入は減った。ウォン安の影響も大きかった。巨額の貿易黒字のおかげで負債を返済できた。
韓国はドルがなければ生存できないが、ギリシャにはドルといくらでも交換できるユーロがある。支払い能力が落ちるだけで、流動性には問題はない。このためギリシャ人には切迫感が少ない。新韓金融持株のチェ・ボムス副社長は「ギリシャのリストラはアイスランドの火山のようにいつ終わるかも分からない」と述べた。
ペセック氏はギリシャに迅速にリストラを進めろと促す。「どうせやるなら早くしろ」ということだ。ペセック氏は「起死回生のためにはある程度の犠牲は避けられない」とし「リストラなどの措置が経済発展の契機になる可能性もある」と強調した。
「ギリシャは国を優先した韓国の通貨危機から学ぶべき」(1)
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