ガスこんろのグリルで、油汚れが残ったまま使ったり火を消し忘れたりする誤使用や不注意が原因の火事があとを絶たないとして、NITE=製品安全センターはグリルを正しく使うよう、注意を呼びかけています。
NITEはガスこんろのグリルから火が出る火災の再現実験を行い、11日、映像を公開しました。
実験では、油汚れを洗わずに少量の水をグリルに入れて点火したところ、46分後に油汚れや魚に火がつき炎が上がりました。
また、きれいに洗った状態で適量の水を入れた場合でも火をつけたまま放置すると、1時間19分後には炎が上がりました。
NITEによりますと、ガスこんろのグリルが原因とみられる火事などは平成20年度までの5年間に241件報告され、3人が死亡し、48件は住宅が全焼しました。90%近くが、グリルの油汚れに着火したり、火を消し忘れたりするなどの誤った使い方や不注意が原因だということです。
また、性別では、女性より男性の方が多く、年代でみると60代が最も多いということです。
最近、製造されたグリルのほとんどには一定以上の温度になると火を弱めたり、ガスを止めたりする安全装置が備わっていますが、古い機器にはないということで、NITEではグリルを使った後は必ず洗い、調理中はその場を離れないなどグリルの正しい使い方を守るよう呼びかけています。