田宮さん、告別式…坂井オーナー、V報告を約束
阪神、大毎で活躍し、5日に脳内出血のため82歳で死去した元阪神OB会長・田宮謙次郎さんの告別式が10日、茨城県筑西市の「きぬ聖苑」で営まれた。前阪神OB会長の安藤統男氏らプロ野球関係者ら約170人が列席し、故人との最後の別れを惜しんだ。
「直接、お話しさせていただいたことはないが、きょう、ここに来て、あらためて(田宮氏が)偉大な方であったことを感じた。(OB会長として)耳の痛い意見などを言っていただいたからこそ、今の阪神がある。阪神の歴史は脈々と受け継がれている。(オフに)田宮さんに、いい報告ができるように(チームには)頑張ってもらわないといけない」
南信男球団社長とともに列席した坂井信也オーナーは、1984年から2001年まで阪神OB会長を務めた故人に感謝と敬意を示すとともに、5年ぶりのリーグ優勝を“約束”。あす12日からの交流戦を前に、2位の好位置をキープし、首位・巨人を追走する真弓阪神の、さらなる奮起を促した。
49年に投手として阪神に入団。1年目から11勝を挙げたが、左肩を痛め、52年のシーズン途中に外野手に転向。58年には首位打者を獲得し、巨人・長嶋の3冠を阻止するなど、記録にも記憶にも残る田宮氏の魂は確実に猛虎に伝わっている。
棺には、阪神−巨人OB戦で着用した背番号22のユニホームと帽子に、阪神の法被も納められた。出棺の際には、六甲おろしが流された。実りの秋を報告することが、タイガースを最後まで愛し続けた“大先輩”への弔いとなるはずだ。
[ 2010年5月11日付 ]
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