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口蹄疫:農相来県、農家へ配慮 「安心して再建を」 /宮崎

 口蹄疫(こうていえき)問題で東国原英夫知事らと意見交換するため10日に宮崎入りした赤松広隆農相。防疫への配慮から感染が確認されている都農、川南両町、えびの市の現地入りは避けたが、知事との会談で「しっかり応援するので安心して再建に取り組んでほしい」と畜産農家へ配慮を示した。関係者からは迅速な支援を求める声が相次いだ。【石田宗久、川上珠実】

 県庁で知事と面会した赤松農相はまず、知事が「国の対応が遅い」と批判したと報道されたことに触れ「非常に心外。国と県が一体でこの難局に対処することが大事」と切り出した。

 知事は7日、民主党の小沢一郎幹事長と会談後、記者団に「指揮命令系統が後手後手に回ってる部分は否めない」と述べたが、「国の対応が遅いとは申し上げていない」と釈明したうえで、殺処分に必要な作業人員の確保や農家の経済的支援、県家畜改良事業団で飼育している種牛の避難などを求めた。

 赤松農相は、国と各都道府県の応援を得て獣医を100人まで倍増▽九州農政局職員の派遣を10人から100人に増強▽埋却地として国有地の提供--などを約束した。

 種牛の避難には、感染していない「清浄性」確認や、特別扱いすることへの県民の理解が得られることなどを条件に検討する考えを示した。

 宮崎市内のホテルでは、酪農や養豚、農業生産法人関係団体と協議。関係者は「農家は気力も体力もない」「生活費にも困っている」と窮状を訴えた。

 九州農政局宮崎事務所では、関係自治体の首長と会談。自治体の2分の1の財政負担については「特別交付金で国が持つ。安心してほしい」と述べたが、河野正和・都農町長は「具体的な金額が明示されず不安」と指摘。赤松農相は「大丈夫」と応じた。

 また、JA尾鈴の黒木友徳組合長が「まん延しているなか、頑張っている農家もある。見捨てないでほしい」と求めると「自信を持ち、安心してほしい」と強調した。

   ◇   ◇

 JA宮崎中央会の羽田正治会長は、赤松農相との意見交換の場で、口蹄疫による農家の被害額が約110億円との試算を明らかにした。

 8日の49例目まででの試算。内訳は、殺処分対象の牛と豚の評価額40億円▽再開に至るまでの生産費60億円▽出荷遅延に伴う損失10億円。詳細な算定根拠は非公表。

毎日新聞 2010年5月11日 地方版

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