坂出市は10日、全面建て替えが決まっている市立病院(坂出市文京町)の基本構想・計画を発表した。旧中央小跡地(同市寿町)に移転して新築、14年4月に開院する予定。産科を再開、脳神経外科を新設する方針だが、他科を含め常勤医師計9人の増員が必要で、医師・看護師の確保が最大の課題となる。
基本構想・計画は、2月に有識者会議がまとめた素案について、市民の意見を募り、市が策定。新病院は5階建て延べ床面積1万5700平方メートルを想定。総事業費は最大約63億円を見込み、工事入札などで経費節減を図るという。8月中に設計業者を選定、12年8月の着工を予定する。
病床数は現行216床から200床程度に減らし、個室率を3割から5割に上げる。感染病対策やプライバシー確保により利用効率を高める狙い。うちICU(集中治療室)と感染症の対応病床を各4床新設する。産科と脳神経外科の診療開始は、医師の確保次第で開院に間に合わない可能性もあるという。【馬渕晶子】
毎日新聞 2010年5月11日 地方版