3人が就職安定資金詐取の疑い 山梨、運用開始後すぐ派遣切りなどで住む場所を失った人に家賃や生活費を融資する厚生労働省の「就職安定資金融資制度」を悪用し、金融機関から約25万円をだまし取ったなどとして、甲府地検は14日、詐欺罪で無職小林春雄容疑者(50)=山梨県笛吹市、型枠大工佐藤鉄也容疑者(48)=同市=ら3人を起訴した。 起訴状などによると、3被告は共謀し昨年12月19日、雇用の実体がなかったのに「佐藤が事業主の小林に解雇された」として虚偽の書類を甲府公共職業安定所に提出し、約46万円の失業保険手当をだまし取った。 さらに3人は、この際に同安定所から、離職に伴い住む場所を失ったことを証明する書類を入手、これを利用し同月、厚労省の制度を悪用して金融機関に約25万円の融資をさせたとされる。 厚労省によると、融資制度は昨年12月に創設。今月9日時点で約1万人が利用、約78億9千万円が融資された。14日現在、全国で6件の悪用事例が報告されている。同省就労支援室は「不正融資がないよう工夫しているが、犯罪集団による悪用など対処が難しい。審査基準の見直しも含めて今後の課題だ」としている。 【共同通信】
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