中国市場に活路も国内の挽回策は見えず
今後、活路を見いだすのが、中国を中心とした海外展開。10年度の国内出店は前期比半減の57店に抑える一方、海外出店は91店の見通し。「経済発展が著しい中国市場で、日本で成長したときの方程式が生きてくる」(加藤専務)と意気込む。
だが最大の課題は、国内吉野家にほかならない。コスト削減で収益構造の改善に励むというが、既存店の回復は至上命題。値下げで客数を追うか、それとも価格を維持するか。安部社長は「価格競争は不毛」と言うが、4月の期間値下げを一部地域で延長したのは迷いとも受け取れる。
吉野家は過去に二度の危機を切り抜けてきた。一度目は1980年の会社更生法適用の申請。二度目は米国産牛肉の輸入禁止で牛丼販売を休止した04年だった。そして、過去最大の赤字を計上した今回、三度目の危機を乗り越えられるのか。
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(二階堂遼馬 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年5月1日号)
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